『ベイビー・ドライバー』映画の中の「運転手」たち

『ベイビー・ドライバー』映画の中の「運転手」たち

8月19日公開の『ベイビー・ドライバー』。「カー・チェイス版ラ・ラ・ランド」と評される通り、まさに音楽と融合したカーアクションが絶賛されている注目作です。ここでは、新旧取り混ぜて「運転手」を描いた傑作たちを紹介します!


1978年のある傑作がモチーフ!『ベイビー・ドライバー』のルーツ

1974年イギリス生まれのエドガー・ライト監督。とにかく映画が好きで仕方がないクチで、これまでもジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』にインスパイアされた『ショーン・オブ・ザ・デッド』など、70~80年代映画に対する愛情溢れる傑作を世に出してくれた監督です。
今回彼が脚本・製作総指揮も含め手掛けた『ベイビー・ドライバー』のモチーフは、1978年のウォルター・ヒル監督のスタイリッシュ・アクション『ザ・ドライバー』です。

犯罪組織に雇われた逃がし屋、天才的なドライビング・テクニック、運転の際は自分のポリシーとルーチンを絶対に曲げない、など『ザ・ドライバー』の“キラー・モチーフ”を、今回ことごとく踏襲しています。ウォルター・ヒル監督も絶賛してくれたんだとか。
アンセル・エルゴート扮する主人公ベイビーがルーチンとしているのは「音楽」。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされている為、仕事の際は必ずヘッドホンを装着し、爆音を鳴らすこと。これが本作の一番の見所となっているのです。

アダム・ドライバー×ドライバー!『パターソン』はバス・ドライバー

『パターソン』 (C)2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.

作風は全く違いますが、8月26日にはジム・ジャームッシュ監督の最新作『パターソン』が公開されます。パターソンという街に住み、パターソン行きのバスの運転手である、青年パターソンの日常が綴られています。主演は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のカイロ・レン役で脚光を浴びたアダム・ドライバー。

『パターソン』 (C)2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.

犯罪が生業の『ベイビー・ドライバー』とは運転の目的も何もかも違いますが、運転が生活の核をなす点は同じ。同じように見えて実は少しずつ違うパターソンの日常が、バスの運転という一見単純作業に見えて実は大変な仕事とリンクしており、実に味わい深い仕上がりです。実に28年振りにジャームッシュ作品に顔を出した永瀬正敏も好演しています。

寡黙で強い!ライアン・ゴズリングの魅力が爆発『ドライヴ』

『ドライヴ』ライアン・ゴズリング -(C) 2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved.

エドガー・ライト監督とほぼ同世代、同じく『ザ・ドライバー』に夢中になったであろう元デンマーク映画少年ニコラス・ウィンディング・レフンが撮った傑作が『ドライヴ』。これも「逃がし屋」を描いています。主演はライアン・ゴズリング。終始クールな演技が、色彩やライティングにこだわったスタイリッシュな映像に映えています。

『ドライヴ』 -(C) 2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved.

主人公の名前が最後まで明かされない、運転中は一言も発さず顔色も変えない、寡黙だがキレるととにかく容赦がないなど、やはり『ザ・ドライバー』のオマージュ全開ですが、『ベイビー・ドライバー』よりもさらにハードボイルドな主人公です。運転中の何気ない仕草がたまらなく渋い!

タクシーを降りたら戦場だった!『タクシードライバー』

『タクシードライバー』 (C)1976, renewed 2004 Columbia Pictures Industries, Inc.All Rights Reserved.

1976年、マーティン・スコセッシ監督×ロバート・デ・ニーロが放った不朽のドラマ『タクシードライバー』。主人公のタクシー運転手は、真夜中のニューヨークが仕事場のベトナム帰還兵。車窓に映る摩天楼のネオンの輝きと、日々接さなければならない様々な人間たちとの小さな確執が、やがて耐えきれないほど大きなものとなり、主人公はかつての戦場をそこに見て、やがて狂気に走ります。
デ・ニーロの鬼気迫る演技に圧倒されます。

自分だけがルール!運び屋稼業『トランスポーター』

ジェイソン・ステイサムの出世作となった痛快アクション『トランスポーター』。主人公の仕事は「運び屋」です。第三作まで続き、その後リブート作『トランスポーター イグニション』も公開されましたが、そのプロとしてのストイックさが際立つのはやはり第一作。
どんな荷物であろうと必ず目的地まで届ける彼のルールは「契約を厳守する」「絶対に名前を聞かない」「絶対に依頼品は開けない」。愛車「BMW735i E38」を颯爽と乗りこなす姿が超クール!

理想郷に向けて疾走!『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』-(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

公開されるや否や、世界中を興奮のるつぼに巻き込んだハイパー・バイオレンスアクション『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。マックスと並び立つ女主人公フュリオサは、武装集団の大隊長で、専用の武装タンカートレーラー「ウォー・リグ」を操る女傑。さまざまな「自分仕様」の仕掛けを施しており、彼女以外の人間がエンジンを始動することはできません!
独裁者イモータン・ジョーに疑念を抱いたフュリオサは、マックスや女たちと共に故郷=理想郷へと疾走します。演じるのはシャーリーズ・セロン。トム・ハーディ扮するマックスを凌駕する程の格好良さです。

メル・ギブソン - (C) Getty Images

本作には関与しませんでしたが、前作まではマッドマックス=メル・ギブソン。『マッドマックス』では警官としてチューンアップパトカー「インターセプター」を、『マッドマックス2』では凶悪な暴走族と戦う為に改造タンカートレーラーをそれぞれ操りました。
『マッドマックス2』にて危険な運転を買って出る際のセリフ「何もいらない。ただ運転したいだけだ」には痺れました!

まとめ

いかがでしたか?やはり優れたカー・アクション映画というものは撮影、スタント、演技等いずれもハードルが高く、そう簡単に作れるものではなく、これら傑作はいずれも後世に残る影響力を持っています。
この『ベイビー・ドライバー』も、間違いなく同ジャンルの指針になり得る素晴らしい出来です。是非劇場へ!

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