『ブラッド・スローン』実際の刑務所で撮影！刑務所最強の座に就くのは誰だ

人もうらやむエリートコースを歩み、順風満帆な人生を送っていた男ジェイコブ。ある日、自らの不注意が引き起こした交通事故で死者を出し、人生は一変。懲役刑を言い渡され収監されます。人生に絶望するジェイコブでしたが、そこは絶望している隙もない、暴力だけが支配する世界でした。

この世界で生き抜く術はただ1つ、“殺られる前に殺る”。手厚い洗礼を受けたジェイコブは悟りを開き、ストイックに体を鍛え全身凶器と化して、熾烈な抗争に立ち向かいます。やがて凶悪犯たちの矛先は、シャバで待つ愛する家族へと向けられ、ジェイコブは決死の闘いに身を投じます。
リック・ローマン・ウォー監督自ら、刑務所に潜入取材したというリアリズムと、過去に暴動で多数の死者が出た刑務所でのロケ、格闘技の経験を持つ俳優の起用、そして実際に服役中の囚人をエキストラに用いるというこだわりが、緊張感溢れる展開を支えています。

元エリートの上流階級、転じて凶悪な刑務所を牛耳るリーダー＝Shot Callerへのし上がる男ジェイコブ、通称マネーを演じたのは、ニコライ・コスター=ワルドー。

物語の導入部分で見せる、恵まれたエリートの余裕から、事故をきっかけに人生を崩壊させ狼狽する姿、そして刑務所最強の男として君臨する姿まで、とても同一人物とは思えない豹変ぶりを見事に披露しています。

日米同時放送の大ヒット海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」での勇姿よりも、『キング・オブ・エジプト』で見せたセクシーな天空神ホルスよりも遥かに過激、タフ、そして屈強な男を演じ切ったニコライ・コスター=ワルドー。今後の躍進に注目です。

生き残るため、シャバの家族を守るためには、警察との裏取引も辞さないジェイコブに屈することなく追い詰める保安官カッチャーを、オマリ・ハードウィックが演じます。人気TVシリーズ『POWER/パワー』の主人公で知られています。

刑務所内の勢力二分の片方を暴力で牛耳り、檻の中からジェイコブに邪悪な取引を持ち掛ける、スキンヘッドかつ髭を蓄えた野獣のような風貌の凶悪犯ビーストには、ホルト・マッキャラニーが扮します。Netflix オリジナルドラマ「マインドハンター」で見せたスマートな捜査官のイメージとは180度違う役柄を、ド迫力で演じています。

ホルト・マッキャラニー演じるビーストと勢力を二分し、真逆のスキルで冷酷残忍な統括をモットーとするボス、ボトルズを演じるのは、ジェフリー・ドノヴァン。『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』ほか、主にTVシリーズを主戦場とするバイプレイヤーです。

愛する夫の不注意により、人生を一変させられたにも関わらず、服役後もジェイコブを気遣う献身的な妻ケイトを演じるのは、レイク・ベル。『マン・アップ！ 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』をはじめ、コメディジャンルへの出演が目立つ彼女ですが、本作では至ってシリアスな役柄を熱演しています。

いかがでしたでしょうか。
リアリズムを極限まで追求した構成と展開に、手に汗握ること必至の『ブラッド・スローン』は、9月30日公開です！