宿命を負った男
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
EXILEのHIROがエグゼグティブ・プロデューサーを務め、満を持して放つ作品『たたら侍』。
劇団EXILEの青柳翔を主役とし、周りに津川雅彦や笹野高史などのベテラン勢もそろい踏み。もちろんEXILEからもAKIRAと小林直己の二人が出演します。
物語は島根・奥出雲の山奥が舞台。戦国の世、この地では天下無双の鉄”玉鋼”が作られていました。伝統の”たたら吹き”でつくられる玉鋼。生まれた時から玉鋼の作成と伝統の維持を宿命づけられた男は、侍になることに憧れていたのです。誇りあるたたら吹きと侍への憧れの間で揺れる男を描くストーリー。
海外で高評価
たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
この作品はHIROさんの初プロデュース作品で話も完全オリジナルながら、なかなかの評価を海外で受けています。
去年9月にモントリオール世界映画祭で最優秀芸術賞を、11月にはインドの映画祭ディレクターズ・フォーナイト・コルカタではグランプリに相当する金の女神賞を受賞しました。ただの侍映画ではなく一人の人間が成長していく様や、伝統あるたたら吹きなどの要素が良かったのかもしれませんね。
ロケ地も活用
島根PRポスター
『たたら侍』発表会
居酒屋トークショー
今作では、ロケ地である出雲を映画でバックアップ。
エンターテイメントパークを作りました。
その名も『出雲たたら村』。
オープンセットをパーク化して、戦国時代の風景を再現しているんです。
夏にはEXILEファンにはおなじみの「居酒屋えぐざいる」も開き、島根のお土産や物産品などを買うこともできるパークです。映画の世界観を楽しみながら、ご当地のものに触れるのはいい試みですね。
主題歌はATSUSHI ×久石譲
EXILE ATSUSHI &久石譲
この作品の為書き下ろされた曲、それが「天音(アマオト)」。
この為に組んだ豪華なタッグ、EXILE ATSUSHIとジブリでおなじみ久石譲さん。
作詞とボーカルをATSUSHIが、作曲を久石譲さんが担当しました。
二人のコラボはATSUSHIソロ曲「懺悔」以来3年3ヵ月ぶりです。
「懺悔」では日本ならではの楽器の音色を表現していました。
「天音」は前作同様、深みのあるいい曲に仕上がっています。物語に沿った美しい日本語の歌詞も必聴です。きっと映画を盛り上げてくれることでしょう。
美しき自然の中で
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
この作品の舞台が出雲の村ということもあって、大変美しい映像になっています。
映る自然の美しさ、ノスタルジックな原風景がほんとうに素晴らしい。
乗馬する様も似合っています。
錆びない鉄がこの大自然の奥地で生まれるって、伝統っぽくていいですね。
監督の思い
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
『たたら侍』(c)2017「たたら侍」製作委員会
日本といえば侍・忍者など諸外国にも文化が広く伝わっており、映画界隈でも武士もの、侍ものなど根強い人気がありますよね。
だからこそ監督は、武器として刀を抜くことだけが武士ではないと言います。
この作品を通して、日本人が持っている「和」の心を世界の皆様に伝えられたら嬉しいのだと。
災害時に暴動が起きる国もありますから、確かに広まってくれたらうれしいですね。
和をもって貴しとなす。
聖徳太子の時代から、その心意気で度重なる災害を乗り越えてきたのが私たち日本人ですからね。