実はホラー映画女優!?松嶋菜々子の映画出演作を網羅!

実はホラー映画女優!?松嶋菜々子の映画出演作を網羅!

2011年のTVドラマ『家政婦のミタ』で再ブレイクを果たした松嶋菜々子さん。2018年初春に公開予定の映画『祈りの幕が下りる時』に出演した松嶋菜々子さんの映画出演作を網羅しました。俳優の反町隆史さん並びに二人のお子さんと共に私生活も充実している松嶋菜々子さんの映画出演作をご紹介いたします。


『家政婦のミタ』で再ブレイクした松嶋菜々子さん

2011年に放映したTVドラマ『家政婦のミタ』でブレイクを果たした松嶋菜々子さん。
2018年初春に上映予定の東野圭吾さん原作の映画『祈りの幕が下りる時』では阿部寛さんとの共演も果たしました。
そんな松嶋菜々子さんの映画出演作をご紹介いたします。

1997年に『恋と花火と観覧車』で映画初出演

松嶋菜々子<30代部門> in 第24回「日本ジュエリー・ベスト・ドレッサー賞」

1997年に恋愛映画『恋と花火と観覧車』に映画初出演を果たしました。
男やもめの中年男を演じる長塚京三さんと年下の女性を演じる松嶋菜々子さんの恋愛を描いた作品。
8年前に妻に先立たれて一人娘を育てている中年男性が美しい年下の女性に好かれる、というツッコミ処満載のストーリーですが、主人公の二人を演じる長塚京三と松嶋菜々子によって成り立っている奇跡的な映画です。
もしかしたら、松嶋菜々子さんこそ初代「出会う男すべて狂わせるガール」なのではないでしょうか。

1998年にはホラー映画の『リング』と『らせん』に出演

『貞子3D』 -(C) 2012『貞子3D』製作委員会、 -(C) 1976, 2012 SANRIO CO.,LTD. (G)

1998年には鈴木光司さんのホラー小説を原作にしたホラー映画『リング』に出演。
日本映画史上に新たなホラーキャラクター「貞子」を誕生させた作品として『リング』は長く語り継がれるでしょう。
無いものを絵に描いてしまう少年や超能力を持つ元夫、黒づくめの女性、見ると死んでしまう呪いがかかっているビデオテープ、そして貞子。これでもか、というほどホラー感満載の映画です。
この映画で松嶋菜々子さんは某TV局のディレクターの浅川玲子を演じています。このホラー感満載の映画の中では比較的常識人であり、呪いなどのオカルト信仰は持っていない人物です。その為物語のラストにも合理的判断を下します。

同年には『リング』の作者、鈴木光司さんの原作を元にしたホラー映画『らせん』に出演。
『らせん』では『リング』に登場した貞子の呪いが何故生まれたのか、をサイエンス・フィクション的に解決していくことがテーマになっています。
確かに、そこにはホラー感は感じられますが、その前に合理的に貞子が売れた理由を考えるという奇妙な自家撞着に作家が陥っていることこそホラーなのではないでしょうか。
松嶋菜々子さんは『リング』と同じ浅川玲子を演じています。

1999年にはさらに『リング2』に出演

『ゴースト もういちど抱きしめたい』 松嶋菜々子 photo:Toru Hiraiwa

1999年にはホラー界のニューアイドル、貞子が登場した『リング』の続編、『リング2』に出演。
当然かもしれませんが『リング2』でも前作と同じように浅川玲子を演じています。
『リング2』は『リング』の続編である『らせん』とはまた別の続編、という奇妙な触れ込みの映画。
「リングシリーズ」を説明する時に良く用いられるモダンホラーという概念は、恐怖という現象を、合理的に説明することで起こるさらなる恐怖を描いています。
恐怖が増幅するのは世界の狭さによるので、同じことを繰り返すこと自体が恐怖を呼び覚ますことが『リング』シリーズの肝なのでしょう。
呪いの感染というより、観客である登場人物が呪いのビデオテープが映る瞬間を目撃する度に「貞子が来る」を繰り返し見てしまうような、怖いもの見たさなのかも知れません。

2000年にサスペンス巨編『ホワイトアウト』に出演

2000年には直木賞を受賞している新保裕一原作の『ホワイトアウト』に出演。共演は織田裕二さんです。
占拠されたダムを舞台にテロリストとダム作業員の戦いを描いています。
松嶋菜々子さんは織田裕二の友人の恋人を演じていますが、友人は既に死亡してしまっているのです。
主人公はなんのために戦っているのか、実は見ている人にもわからないのがこの映画の肝。実は松嶋菜々子さん演じる亡き友人の婚約者に懸想しているのか。
一人の人間の死によって時間が止まってしまった友人の恋人を助けようとする奇妙なロマンチシズムが見る人の心をノックします。

2006年には『犬神家の一族』のリメイクに出演

『犬神家の一族』サブ1

2006年には横溝正史原作のミステリー映画『犬神家の一族』に出演。
この映画は1976年に上映された『犬神家の一族』の市川崑監督によるセルフリメイクになります。
監督は市川崑さん、今作の主人公、金田一耕助を演じたのも1976年の『犬神家の一族』と同じ石坂浩二さん。
この映画の中で松嶋菜々子さんは野々宮珠代を演じています。
一通の遺言状によって崩壊する家族の悲劇を描いているのですが、映画の魅力は顔を隠している登場人物がごく自然に存在することの不気味さではないでしょうか。
家の中のように限られた空間だからこそ納得がいく事象に、金田一耕助のような探偵が呼ばれてやってくることで解決をするという名探偵の存在意義も提示した魅力が感じられます。
石坂浩二さんだからこそ30年後の同じように走り回る金田一耕助を演じられたのではないでしょうか。
そんな悲劇の中で松嶋菜々子さんはあたかも薄幸の美女さながらでした。

2007年にはさだまさし原作『眉山』に出演

©2007「眉山」製作委員会

2007年にはミュージシャンのさだまさしさんの小説を原作にした『眉山』に出演しました。
監督は犬童一心。この映画では自分の母が死ぬ前に「献体」を申し出ていたところから話が始まります。ちなみに「献体」とは、死後に自分の肉体を医学の発展及び医師の育成のため、解剖学の学習用教材にすること。
自分の肉体を情報として、医師のトレーニングのために使われることを考えると想像を絶します。
娘は「何故、母が献体をしようとしたのか」の謎を追っていくのですが…というのが粗筋。
死に対する意識の違いというより、死、それ自体さえも甘美なものにすり替えようとする人間の記憶、認識のランドスケープが恐ろしく感じられます。
母の本質に迫ろうとする娘は恐怖の中でさえも合理的解決を望みます。ホラー映画女優の本領発揮なのではないでしょうか。
母役の河野龍子を宮本信子さん、娘役の河野咲子を松嶋菜々子さんが演じています。

2008年には原発についての物語『GATE -A TRUE STORY-』の日本語版ナレーションを担当

2008年には『GATE -A TRUE STORY-』の日本語版ナレーションを担当しています。
『GATE -A TRUE STORY-』は原子爆弾が生まれた地「トリニティーサイト」への行脚をする日本人の僧侶を描いた作品。
広島に原爆が落ちた時以来60年間の間絶やさず保ちつづけた一つの火をアメリカの「トリニティーサイト」で消すことで、祈りを現象として顕現化するという宗教色が強い物語です。
そこにはアメリカ人の原爆被爆者たちの証言など、原子爆弾によって生まれた哀しみが描かれています。
奇跡はただそこにあるのではなく、多くの人の支援によって成り立っていることを感じられる奇跡の実話。

2010年には米映画『ゴースト ニューヨークの幻』のリメイク『ゴースト もういちど抱きしめたい』に出演

『ゴースト もういちど抱きしめたい』 完成披露試写会 photo:Yoko Saito

『ゴースト もういちど抱きしめたい』 -(C) 2010「ゴ−スト」製作委員会

2010年には『ゴースト もういちど抱きしめたい』に出演。
この映画は1990年に製作されたアメリカ映画『ゴースト ニューヨークの幻』のリメイクになります。
『ゴースト ニューヨークの幻』では恋人の男性が死んでしまいますが『ゴースト もういちど抱きしめたい』では恋人の女性である松嶋菜々子さんのほうが事件に巻き込まれて亡くなってしまいます。
自分が殺された理由と犯人を捜査しながら、恋人を守ろうとする主人公は怨念にとらわれた女性ではなく、ゴーストながら合理性を保ちつづけ、恋人を守ろうとする最強の守護神と化します。
この映画から『ジョジョの奇妙な冒険』の「スタンド」という言葉を発想する人は多かったのではないでしょうか。
『ゴースト ニューヨークの幻』で霊媒師を演じたのはウーピー・ゴールドバーグでしたが『ゴースト もういちど抱きしめたい』では樹木希林さんが演じています。
前作があるのでゴーストが登場しても不思議ではないですが、ゴーストが本当に見えたら怖いですよね。

2011年にはオムニバス映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』に出演

『犬とあなたの物語 いぬのえいが』 -(C) 2010「犬とあなたの物語」製作委員会

『犬とあなたの物語  いぬのえいが』プレミア試写会 photo:Yoko Saito

2011年には犬を巡るオムニバス映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』の一編『犬の名前』に出演。
この映画は犬と人の関係を描いているのですが、犬が可愛いのが特徴です。そして犬をかわいいと感じる登場人物たちも可愛く、見ている観客の私たちもいつしか可愛くなるのが『犬とあなたの物語 いぬのえいが』。
動物は人が考えもしないことをするけど、そこには無邪気さがあるので、どこかで許せてしまいます。人の悪意を感じながら生きる現代人には清涼感が感じられる一編なのではないでしょうか。

2013年にはカンヌ映画祭コンペティション部門にも招待された『藁の楯』に出演

大沢たかお&松嶋菜々子&三池崇史監督/『藁の楯 わらのたて』 in 第66回カンヌ国際映画祭

2013年には木内一裕の原作のポリティカル・サスペンス『藁の楯』に出演。
自分の愛娘を殺人した男に10億円の賞金首を付けたため起こる狂騒と警察官たちの苦悩を主軸に物語は進みます。
殺人犯を演じるのは藤原竜也。この人間はとても残忍であり今まで6歳と7歳の少女を殺しています。この人物の怖さは何を考えて殺人を犯しているのか分からないところ。
単なる快楽なのか、それとも怒りなのか。少しづつ見えてくるのは、彼が殺人を犯した後に殺人を犯した理由を付けているところです。
つまり理由は後付けであり、その行為に対する純粋な快楽が存在するのです。
10億円に翻弄される日本国民も実は無意識に殺人犯を殺したい欲求を持っていることを知る事になります。最後の楯(藁の楯)である警察官さえも無意識の欲求に抗えなくなります。
しかし、そこにあるのは人間の生きることに対する尊厳であり意志でした。
この映画はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に招待されています。この映画は素晴らしいので是非見てください。

(C)木内一裕/講談社 (C)2013映画「藁の楯」製作委員会

そんな『藁の楯』の中で松嶋菜々子さんはシングルマザーのSP(セキュリティ・ポリス)を演じています。清丸と接していくうちに警察官としての合理性が少しづつ壊れていく姿が凛々しいです。
この映画を印象的にしているのは、藤原竜也さんが松嶋菜々子の耳元で「くそばばあ」とつぶやくシーン。
幼児性にしか興味がない清丸が大人の女性である白岩に対して、あくまで子供のままで対処しようとすることを伝えている不気味なシーンです。
このセリフをつぶやいた後、藤原竜也さんは松嶋菜々子さんに「ごめんなさい」と謝罪をしたそうです。松嶋菜々子さんもハッキリと「傷ついた」と言い返していたそうでした。

2018年に東野圭吾原作のミステリー『祈りの幕が下りる時』に出演

『祈りの幕が下りる時』(C)2018 映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会

阿部寛×松嶋菜々子『祈りの幕が下りる時』(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会

2018年初春には東野圭吾原作のミステリー映画『祈りの幕が下りる時』に出演。
「新参者シリーズ」の映画化としては『麒麟の翼』から第二作目になります。主演の加賀恭一郎を演じているのは阿部寛さん。
「新参者シリーズ」の特徴は主人公の加賀恭一郎の人生のストーリーと事件がリンクするところにあります。
その為加賀恭一郎を主人公にした一種の青春ストーリーの様相を呈しています。刑事として才能があるからこそ、犯罪者の心理を知り尽くし、だからこそ刑事として犯罪を犯してしまう人へのまなざしへと繋がるのです。
この映画で、松嶋菜々子さんは舞台演出家であり脚本家であり女優でもある浅井博美を演じています。

「美しさはホラーである」を体現する松嶋菜々子さんの今後

今回は松嶋菜々子さんの映画出演作を網羅しました。美しさは合理性によって成り立っていることを体現し続ける松嶋菜々子さん。時にホラーに、時に美しく。自分に対してまで残酷なまでの容赦のなさが美しさを生んでいることが分かります。
年齢を慮れば「美魔女」という言葉がこれほど似合う方もいないのではないでしょうか。
今後も活躍を期待したいです。

この記事のライター

家出をして猫町に住みたい(枕詞)。ライターをしながらpixivに読書感想随筆漫画『文学は要する必要な無い。』をアップしています。

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