現実と幻想を行き来する映像美…幼心を思い出す『怪物はささやく』(2017)
『怪物はささやく』 (C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SAU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.
英文学の傑作を映像化したファンタジー界期待の新作『怪物はささやく』。
独特の世界観と驚くべきシナリオで世界を魅了した『パンズ・ラビリンス』はチェックした方も多いのではないでしょうか?
『怪物はささやく』は、その『パンズ・ラビリンス』を製作したスタッフが再結集した肝入りのファンタジーです。
13歳の少年コナーのもとに現れる謎の怪物。
怪物は、真実の物語を話す代わりにコナーにも真実の物語を語るよう迫ります。
けれど、コナーには絶対に話したくない真実があるのです。
怪物の真意、そしてコナーが絶対に話したくない真実とはいったい。
現実と幻想が入り交じり、少年の心の奥底に眠る真実が徐々に浮かび上がっていきます…。
『怪物はささやく』 (C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SAU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.
息を呑むような映像と怪物の表現がなんとも素晴らしい作品。
実写の映画なのに絵本を見ているような感覚に陥ります。
主人公の少年コナー役を演じるルイス・マクドゥーガルは、ファンタジーの傑作『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』にニブス役で出演している期待の新星です。
揺れ動く少年時代を等身大で演じており、本作で開花する才能あふれる演技にもご期待ください!

あの『パンズ・ラビリンス』のスタッフが再び集結。新星のルイス・マクドゥーガルを主人公に据えて世界へ届ける『怪物はささやく』のあらすじとみどころ、キャストなどをご紹介します。
美しくも恐ろしい鏡の世界へようこそ『Dr.パルナサスの鏡』(2010)
『Dr.パルナサスの鏡』 - (C) 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.
鬼才テリー・ギリアム監督の魅力がこれでもかというほど詰まった『Dr.パルナサスの鏡』。
恐ろしく毒々しい夢の世界が溢れていて、見た後はしばらく夢に出てくるような衝撃作です。
Dr.パルナサスは欲に目がくらみ、大変な契約を悪魔と交わしてしまいます。
契約内容は『不死になる代わりに、16歳になるパルナサスの娘を悪魔にいけにえとして差し出す』といったもの。
その力を使い旅芸人を続けるも、本当の意味での幸福は手に入れられないまま。
そして娘は美しく育ち、何も知らず16歳を迎えようとします。
そんな折に偶然巡り合ったトニーは、娘を助けるため悪魔の力に歪められた鏡の世界を旅することになります。
『Dr.パルナサスの鏡』 - (C) 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.
悪魔、鏡、美女、不死…魔術的なテーマが詰め込まれているのに、ポップでキッチュに仕上げるさすがのギリアム監督。
玩具のような色とアイテムに溢れながらも、底が知れない壮大な世界は、まさに悪夢といったところです。
『Dr.パルナサスの鏡』 - (C) 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.
実は本作は、名優ヒース・レジャーの遺作でもあります。
トニー役を演じている間に亡くなったヒース・レジャーの代役として、ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウという名優が一同にそろった点も見どころ。
4人の名優が演じるトニーは、鏡の世界で『お望みの姿に変わる』男として見事にキャラクターが立っています。
4人の俳優によって、もともとそうであったかのように演じられている様子もお楽しみください。
数々の物語を生み出したグリム兄弟を描いたファンタジー『ブラザーズ・グリム』(2005)
『ブラザーズ・グリム』
本作は、グリム童話を描いてきたグリム兄弟を主人公に、ありとあらゆる童話のエッセンスが詰まったファンタジー。
魔物退治を生業とするグリム兄弟。
ひょんなことから謎の少女連続失踪の原因を解明することになり、森の奥を捜索。
そのうち、鏡の女王の恐るべき陰謀によって少女たちが犠牲になりそうだと判明していきます。
『ブラザーズ・グリム』
グリム兄弟にまつわるエピソードや、グリム童話に出てくる様々な要素を見事に組み合わせたファンタジーファンにはたまらない一作です。
赤ずきん、ヘンゼルとグレーテル、ラプンツェル…数えきれないほどの名作が散りばめられています。
それを単純な映像美で終わらせないのがテリー・ギリアム監督。
ゾクリとするような悪の描き方や、美しくも恐ろしい女王のまがまがしい表情は子どもにはおすすめできません。
さらにこの物語自体が実は現実と幻想を行き来していて…という入れ子のような構成もさすがです。
鏡の女王を演じているモニカ・ベルッチは『イタリアの宝石』と呼ばれる超有名モデル。
現在は女優としても活躍する彼女が見せる妖艶な雰囲気にご注目ください。
数々の幻想的な童話を描いてきた作者本人を主人公に据える変わったファンタジー。
原作がお好きな方はぜひご覧ください。
大人の魅力と魔法が溢れる英国ファンタジー『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』 (C) 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C) JKR.
全世界を魅了したファンタジーを代表する傑作『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフとも言える『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。
再びJ.K.ローリングが描くわくわくが止まらない魔法の世界と、悪と正義の戦いが楽しめます。
魔法使いのニュート・スキャマンダーは魔法動物を愛する少年。
魔法動物の生態系を研究する折にアメリカに降り立った彼は、ひょんなことから自身の動物を逃がしてしまいます。
人間が魔法使いを恐れ忌み嫌う世の中であるため、魔法動物脱走はトラブルの種となりえます。
しかし、そんな事件とは別に起こった悪の魔法使いの事件でニュートは濡れ衣を着せられます。
自身の身の潔白を晴らすため、そして魔法動物を守るため、ニュートは仲間と真相を探っていきます。
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(C) 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C) JKR.
本作は『ハリー・ポッター』シリーズよりも古い1926年アメリカが舞台となり、魔法使いと人間の関係性も違います。
『ハリー・ポッター』シリーズを知っている方は、どこで未来に繋がるのかと目を離すことができない展開が続きます。
『ハリー・ポッター』シリーズよりも大人の目線をもつ登場人物にも注目です。
恋と言ってもほろ苦く、悪と言っても一概に悪とは言えない…そんなことを考えさせられる、胸が締め付けられるような人間関係が織り交ぜられます。
そして、今回の魔法は魔法動物を中心に描かれます。
こんな動物いたらいいなあ…と心が癒される魔法動物たちにもご注目ください。

ハリーポッターのスピンオフ作品『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』とは?
https://pickup.cinemacafe.net/articles/2055日本でも大人気の「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフ作品として製作された2016年公開の『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』。原作者のJ・K・ローリングが脚本を担当したこともあり、話題になりました。そんな本作のあらすじやキャストについて紹介します。