金曜ロードSHOW!「冬もジブリ」!少年少女の心の旅路『ゲド戦記』

金曜ロードSHOW!「冬もジブリ」!少年少女の心の旅路『ゲド戦記』

今年もまた金曜ロードSHOW!においてジブリ作品を連続で放送しました。1月5日、1月12日と「冬もジブリ」と題して、『魔女の宅急便』それから本作『ゲド戦記』がテレビ放映されました。こちらジブリでおなじみ宮崎駿監督の息子である宮崎吾朗監督の作品で、竜と魔法、少年少女の壮大な冒険ファンタジー!


世界観は壮大な竜と魔法のファンタジー

『ゲド戦記』(c) 2006 Studio Ghibli・NDHDMT

荒れ狂う海、そこへ突然2匹の竜が現れ共食いをする、そんな穏やかではないシーンから本作は始まります。永遠の命を願うクモが、生死の両界をわかつ禁断の扉を開いてしまったために起きてしまった異変でした。

©2006二馬力・GNDHDDT

この世界では本当の名前=真名を知られてしまうと他人の意のままに操られてしまうそうです。

心を閉ざした少年アレン、大賢人ハイタカ=ゲドとの出会い

『ゲド戦記』(c) 2006 Studio Ghibli・NDHDMT

この物語の舞台は魔法が日常的に存在する「アースシー」と呼ばれる場所です。均衡が失われつつある世界で、同時に心の均衡を崩してしまった少年アレン。そんな彼は一国の王子で、なんと王である父親を殺し魔法の剣を奪って国から逃げ出すところから物語は始まります。逃走中のアレンはある日、世界の均衡が崩れた原因を探す大賢人ハイタカ=ゲドと出会い、そして共に旅をするようになるのです。

心の影に怯えるアレン、謎の少女テルー

『ゲド戦記』(c) 2006 Studio Ghibli・NDHDMT

旅の途中でアレンたちはホート・タウンという町にたどり着き、そこでテルーと出会います。一行はハイタカの昔馴染みであるテナーの家に泊まらせてもらうことに。

©2006二馬力・GNDHDDT

アレンは世界を覆う影に怯え、テルーは両親に虐待され捨てられた過去を持つことから、命を粗末にするアレンに対して心を閉ざしていました。しかし一緒に畑仕事をするうちに、アレンもまた自分と同じように心の傷を負っているのだと理解し次第に心を開くようになっていきます。一方でアレンは自らが生み出した「影」に怯え、徐々に心が蝕まれていっているのでした。

魔法使いクモと大賢人ハイタカ

『ゲド戦記』(c) 2006 Studio Ghibli・NDHDMT

テナーの家で暮らしながら、ハイタカは旅の目的である世界の均衡が崩れている原因を探ります。そんな中見えてきたのが魔法使いのクモ。

実はハイタカは過去に魔法を乱用するクモをとがめていた事実があります。そのためにクモもハイタカに恨みを持っており、ハイタカを倒すためにアレンの心にある「影」を利用しようとします。

テーマは心の中の闘い

©2006二馬力・GNDHDDT

竜と魔法、大賢人に影、永遠の命、王殺しなどなど、たくさんの壮大なるファンタジーを予感させる単語が出てきていて、実際にストーリーもそれに見合う傑作なのですが、そのテーマは少しだけ違うようです。それというのも竜や魔法などの壮大な闘いではなく、心の中にある自分の弱さとの闘いに向けられていると感じるからです。本作は心の影に捉われていた主人公アレンが、その影を消し去り前に進んで行く物語なのです。

原作はファンタジー小説の古典!『ゲド戦記』

本作の原作とされるのはアーシュラ・K・ル=グウィンの小説『ゲド戦記』、その主に第3巻「さいはての島へ」。英語で書かれ、1968年から2001年にかけて出版されました。原題は「Earthsea」。これは映画『ゲド戦記』の作品の世界観、舞台に繋がってきます。

『ロード・オブ・ザ・リング』(『指輪物語』)三部作

英語圏においては『指輪物語』や『オズの魔法使い』に並ぶファンタジー作品の古典にあたるそうです。そしてこの作品を読んだ巨匠宮崎駿がずっとやりたかった物語でした。ちょうど『ハウルの動く城』の制作中に原作者から「ジブリでならアニメにしても良い」という許可がおり、忙しい宮崎駿の代わりに息子の宮崎吾朗が監督をすることになったのです。

原案は宮崎駿の『シュナの旅』

宮崎駿(監督) -(C) Getty Images

シュナの旅は全ページカラーの作品で、宮崎駿が徳間書店、アニメージュ文庫から出版したファンタジー。『もののけ姫』や『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』にも影響を与えた作品で、『ゲド戦記』においては原案としてクレジットされています。

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