【ネタバレあり】「ゲーム・オブ・スローンズ」の予備知識 シーズン1編

【ネタバレあり】「ゲーム・オブ・スローンズ」の予備知識 シーズン1編

「ゲーム・オブ・スローンズ」は圧倒的な予算とクオリティで展開される波瀾万丈のファンタジー群像劇。各種ドラマ賞を総なめにし、様々なメディアの海外ドラマランキングでも上位に君臨するなど、まさに海外ドラマ界の玉座についている作品です。2019年に最終章となるシーズン8の放映が予定されています。


シーズン1を満喫するためのキーワード

「ゲーム・オブ・スローンズ 第一章:七王国戦記」 Game of Thrones (C) 2015 Home Box Office,Inc. All rights reserved. HBO(R) and related service marks are the property of Home Box Office, Inc. Distributed by Warner Home Video Inc.

2つの大陸

広大な海に浮かぶ2つの大陸が舞台。西方に位置するのがウェスタロス大陸で、ナローシーを挟んで東方に位置するのがエッソス大陸です。中世ヨーロッパを連想させる文化が花開いており、剣による武力での統治がなされています。スターク家やラニスタ-家などが監督する七王国はウェスタロスにあり、ターガリエン家の生き残りがいる商業都市ペントスはエッソスにあります。

物語の冒頭に登場する、ウェスタロス大陸の北の果てにある魔力と氷と石でできた巨大な建造物。世界を死で覆い尽くす魔物、ホワイトウォーカーを北の果てに閉じ込めておくため、数千年前にスターク家の祖先らによって建設されました。高さは200mを越え、480kmの長さを誇り、ウェスタロス大陸の北方を分断するようにそびえ立っています。壁の向こうは深い雪に覆われており、野人と呼ばれる人々が原始的な暮らしをしています。壁はナイツウォッチという組織によって保守と監視が行われています。

ホワイトウォーカー

異形と呼ばれる青白い人型の魔物。太古の昔に繰り広げられた森の子らと最初の人々との戦いの際に出現し、大きな脅威となりました。ホワイトウォーカーは恐ろしい寒さと一緒に到来し侵略してきますが、普通の鉄の武器では倒せず、ドラゴングラスかヴァリリア鋼の剣によってしか倒せません。またホワイトウォーカーに触れられた死体は蘇り、他者を襲う亡者となります。物語の冒頭に登場する野人たちはホワイト・ウォーカーに襲われ、亡者にされてしまいました。亡者を完全に倒すためには炎で焼くか、ドラゴングラスを使うしかありません。

野人

七王国の諸侯に支配されることを嫌い壁の向こう側で暮らす自由民のこと。もとは七王国で暮らしていた犯罪者や過酷な税から逃れることを選んだ者が海上ルートなどから壁の向こうに潜り込み野人となりました。七王国の民やナイツウォッチのメンバーから侮蔑をこめて野人と呼ばれています。巨人族など様々な種族が存在し独自の生活圏を築いており、しばしば壁に近づいたり登攀しようとするため、ナイツウォッチと敵対関係にあります。

ナイツウォッチ

物語の冒頭に登場する黒衣をまとった壁を守る集団。姿が黒いため野人からはカラスと呼ばれています。冥夜の狩人とも呼ばれ、壁に併設する砦で暮らし、壁を保守したり、周囲の警戒にあたります。ナイツウォッチに誓いを立てた人間は、土地を持たず、独身を貫き、終生を壁に捧げます。もしその誓いを破ったり逃亡した場合は、死罪となります。設立当初は誇り高き任務として名家出身の者も多数所属しましたが、近年は魔物の脅威も忘れ去られ、志願者が大幅に減っています。そのため恩赦を受けた罪人や食い詰めた者など、行き場のない人間の吹きだまりになっており、上層部は統制に苦慮しています。長い間魔物が現れなかったため、現在は壁に近づこうとする野人の監視が主な任務となっています。エダード・スターク(ショーン・ビーン)の弟ベンジェン(ジョゼフ・マウル)が所属しており、エダードの落とし子であるジョン・スノウ(キット・ハリントン)も名を連ねることになります。

七王国

かつてウェスタロス大陸では7つの国がそれぞれの王により支配されていました。しかし海を越えて西のエッソス大陸から渡来したターガリエン家がドラゴンの圧倒的な力で7つの国を制圧し、支配下に置きました。以来300年にわたりターガリエン家が王都のキングズランディングから中央集権的に7つの国を支配し、ターガリエン家の王から任命された諸侯が各地域を監督するかたちとなりました。ロバートの反乱によりターガリエン家による支配は終わりを告げましたが、ロバート・バラシオン王(マーク・アディ)による中央集権制度は続いています。

鉄の玉座

最初の征服王であるエイゴン・ターガリエンが設置した七王国の王が座する椅子。王都であるキングズランディングに設置されています。エイゴン征服王が討ち倒した敵の剣を集めて作られており、血なまぐさい七王国の歴史と王の絶対的権威を象徴する造形物です。

王の手

王の右腕となり補佐する宰相。王に任命され、大臣らが集う小評議会をとりまとめます。王が不在のときには王に代わって政治を行います。王の手であったジョン・アリンが急死したため、ロバート王は旧知の間柄であるエダード・スタークに王の手となることを要請します。

小評議会

王に政策を助言する大臣たちからなる集団で、王都キングズランディングで会合します。王の手を始めとする少数のメンバーで構成され、軍事や政治はもちろん、経済や諜報活動などが話し合われ、王へと進言します。シーズン1では王の手であるエダード、宦官で諜報活動をするヴァリス(コンリース・ヒル)、大蔵大臣であるリトルフィンガーことピーター・ベイリッシュ(エイダン・ギレン)、王の弟で法務大臣のレンリー・バラシオン(ゲシン・アンソニー)、知識を司るグランド・メイスターのパイセル(ジュリアン・グローヴァー)で構成されています。

王の盾

キングズガードと呼ばれる七王国の王を守る護衛騎士団。常に王の側に仕え、護衛します。また王に身を捧げる誓いをたてるため、結婚できません。王妃サーセイ・バラシオン(レナ・ヘディ)の双子の弟であるジェイミー・ラニスタ-(ニコライ・コスター=ワルドー)も王の盾の1人です。

落とし子

貴族の私生児のこと。それぞれの家で決まった姓が与えられ、スターク家ではスノウと名乗ることになっています。そのためエダードの落とし子であるジョンは、ジョン・スノウと呼ばれています。

ロバートの反乱

別名を簒奪者の戦争と言います。七王国ではターガリエン家による治世が300年ほど続いていましたが、物語の冒頭から遡ること17年前に事件が起こります。
ターガリエン家のエイリス王の長男レイガーがスターク家の長女リアナを誘拐して失踪してしまいます。レイガーはマーテル家から妻を娶った既婚者な上に、リアナはバラシオン家のロバートの婚約者であったために大騒動となりました。
レイガーの行いに抗議したスターク家の主リカードと長男ブランドンはエイリス王によって処刑されてしまい、これに義憤を感じたロバートとスターク家の次男でありリアナの兄であるエダードは共闘することを誓います。ロバートとエダードの里親であり高巣城の主であるジョン・アリンも加勢し、ブランドンと婚約していたタリー家のキャトリン(ミシェル・フェアリー)を妻に迎えたエダードはタリー家とも連合し、レイガー・ターガリエンが率いる王国軍と相まみえます。
ロバート率いる連合軍はレイガーを討ち取ると王都に迫り、これに反発したエイリス王はラニスタ-家のタイウィン(チャールズ・ダンス)にロバートを討ち取るように命じます。しかしエイリス王との間に確執のあったタイウィンはエイリス王に背き、王都に侵攻します。エイリス王はタイウィンの裏切りに怒りタイウィンの息子で王の盾であるジェイミー・ラニスタ-にタイウィンの討伐を命じますが、王と父親の間で板挟みとなったジェイミーは、結局エイリス王を刺殺します。
ターガリエン家を根絶やしにしようとするタイウィンの命によりレイガーの妻子は殺害されますが、エイリス王の身重の妻レイラと次男のヴィセーリスはドラゴンストーンへと逃れます。レイラはデナーリスを出産後に死亡し、ヴィセーリスとデナーリスは豪商イリリオ・モパティスの計らいにより、海を渡りエッソス大陸の都市ペントスへと逃れます。また混乱の中でリアナ・スタークも命を落とします。
連合軍を率いレイガーを討ち取ったロバートが新たな王となり、ジョン・アリンを王の手に迎えて新たな治世が始まりました。財政を安定させるためにロバートはラニスタ-家のサーセイを妻に娶り、王殺し(キングスレイヤー)と呼ばれるジェイミーをそのまま王の盾に任命しました。
戦いを終えたエダードは旅籠の女とのあいだにもうけたというジョン・スノウを連れてウィンターフェルに戻り、リアナを地下墓地に葬りました。

スターク家

北部を統括する歴史ある名家。大狼(ダイアウルフ)が旗印で、ウィンターフェル城に居を構えています。最初の人々の血を引いていると言われており、祖先は壁を建設しました。城主であるエダードと妻キャトリンとのあいだには、長男ロブ(リチャード・マッデン)、長女サンサ(ソフィー・ターナー)、次女アリア(メイジー・ウィリアムズ)、次男ブラン(アイザック・ヘンプステッド=ライト)、三男リコンの5人の子どもがいます。ジョン・スノウはエダードの私生児であるため、キャトリンはジョンに冷たくあたっています。またロバート王に反乱を起こし平定されたグレイジョイ家の末子シオン(アルフィー・アレン)を人質として預かっていますが、エダードは里親のように接して育てています。エダードの弟でナイツウォッチに所属するベンジェンはジョンのことを気に掛けており、ジョンをナイツウォッチへと導きます。

ターガリエン家

300年にわたり七王国を統治してきたかつての王家。ロバートの反乱により血縁者の多くは殺害され、残ったのはエッソスの都市ペントスに身を潜めるヴィセーリス(ハリー・ロイド)とデナーリス(エミリア・クラーク)の二人と思われています。近親婚の風習があり、プラチナブランドの髪に白い肌が特徴。またドラゴンの血をひく末裔と言われ、ドラゴンを操ることができ、その背中に乗ることができると言われています。ペントスに逃れたヴィセーリスはデナーリスをドスラク人の族長カール・ドロゴ(ジェイソン・モモア)に嫁がせ、その軍隊を手に入れ、七王国を再び統治することを目論んでいます。

バラシオン家

現在の王家。かつてはターガリエン家に仕え、一緒にウェスタロス大陸に渡ってきました。ロバート王が長男であり、次男のスタニス(スティーヴン・ディレイン)がドラゴンストーンの城主に、三男のレンリーがストームズエンドの城主となっています。スタニスはロバートの反乱でともに戦ったにも関わらず、本家のストームズエンドを与えられなかったため、ロバートの処遇を不満に思っており、レンリーとの仲もよくありません。ロバート王はラニスタ-家のサーセイと結婚し、長男ジョフリー(ジャック・グリーソン)、長女ミアセラ、次男トメンの3人の子どもをもうけましたが、未だに死んでしまったリアナ・スタークのことを愛しており、サーセイとの関係は冷え切っています。

ラニスタ-家

西部を統括し、金の採掘で莫大な財産を築いた最も裕福な名家。その財力を駆使し、王朝の中央に深くくいこんでいます。キャスタリーロックが居城であり城主のタイウィンは、かつてはターガリエン家に仕えていましたが、ロバートの反乱の際に情勢をみて裏切るなど、権力志向で変わり身が早い面があります。タイウィンは妻ジョアンナとのあいだに3人の子どもをもうけました。双子の長女サーセイはロバート王の王妃となり、長男のジェイミーはエイリス王に続きロバート王の王の盾も務めています。また次男のティリオン(ピーター・ディンクレイジ)は小男の遊び人ですが、聡明で弁が立ちます。しかしティリオンの出産の際にジョアンナが命を落としてしまったため、その容姿もありタイウィンとサーセイはティリオンを憎んでいます。一方ジェイミーは兄としてティリオンを愛しています。

ドスラク人

エッソス大陸で活動する勇猛果敢な戦闘騎馬民族。争いと暴力を好み、略奪を繰り返しながらエッソス大陸を移動しています。商業都市などはドスラク人の略奪を防ぐため、あらかじめドスラク人へ物資を献上します。男は三つ編みを長く垂らす風習があり、戦いで負けると三つ編みを切り落とします。そのため族長のカール・ドロゴの長い三つ編みは負け知らずの証となっています。粗野なカール・ドロゴですが、デナーリスが懐妊すると彼女を気遣うような態度を見せるようになります。

シーズン1を満喫するための注目ポイント

Game of Thrones (c) 2013 Home Box Offi ce, Inc. All rights reserved./HBO(R) and related service marks are the property of Home Box Office, Inc. Distributed by Warner Home Video Inc.

様々な陰謀に巻き込まれていくスターク家

実直で義理堅く、家族想いのエダードは、ジョン・アリンの死をきっかけとして否応なく鉄の玉座の周囲にうごめく様々な思惑に巻き込まれていきます。ジョン・アリンの死の真相を追ううちにサーセイとジェイミーの禁断の秘密に気づいたエダードの運命は、ロバートの死によってさらに翻弄されていきます。またそれはエダードだけではなく、妻のキャトリンやロブ、サンサ、アリア、ブランといった子供たち、ジョン、シオンなどスターク家に関わる者たちの運命をも大きく変えていきます。ラニスタ-家との争いは家族をバラバラにし、ウェスタロス全土を巻き込む波乱と動乱を巻き起こします。

ラニスタ-家の野望と愛憎

タイウィンはエイリス王の時代から中央政界に食い込み、その影響力を強めてきました。ロバートの死を絶好の機会ととらえたタイウィンは娘と孫たちを利用してさらに影響力を強めようとしていきます。またサーセイとジェイミーは愛し合っており、ジョフリー、ミアセラ、トメンは実は2人のあいだの子どもたちでした。その事実を知ったエダードを陥れようとサーセイは画策し、それによりスターク家は存亡の危機に瀕します。ジョフリーを王に担ぎ上げたサーセイですが、ジョフリーの傍若無人で暴虐な態度を制御仕切れず、事態はどんどんと深刻度を増していきます。そして遊び人のように描写されるティリオンですが、容姿や母の死のことで父や姉から憎まれていることを悟っているためか、実は思慮深く優しさがあり、出会う人間たちを魅了していきます。高巣城で結成されたブロン(ジェローム・フリン)とのコンビはこのドラマの魅力の1つです。

小評議会に渦巻く陰謀

宦官であるヴァリスは、エッソスのジョラー・モーモント(イアン・グレン)と通じターガリエン家の生き残りを監視しています。リトルフィンガーと呼ばれるピーター・ベイリッシュもまた各地にスパイを配置して情報収集しており、不穏な企みをみせています。タリー家に養子に出されたベイリッシュは一緒に育ったキャトリンを愛しており、スターク家に複雑な感情を抱いています。キャトリンやキャトリンの若かりし頃の面影を残すサンサのことは気に掛けていますが、タリー家時代にキャトリンをめぐる決闘で殺されかけたブランドン・スタークの弟であるエダードに対しては負の感情を抱いています。

北の果ての脅威とジョンの成長

ナイツウォッチが監視する壁の向こうの北の果てで異変が起こり始めます。野人が惨殺され、その死体は蘇り亡者となって人々を襲いはじめました。その原因は数千年前に姿を消したホワイト・ウォーカーでした。壁を造る原因となったその魔物が再び跋扈しはじめたのですが、人々はなかなか信じようとしません。スターク家で疎外感を感じていたジョン・スノウは、叔父のベンジェンに導かれナイツウォッチへ身を投じます。ナイツウォチ総帥のジオー・モーモント(ジェームズ・コスモ)に見いだされ、過酷な環境の中で着実に成長していきます。サムウェル・ターリー(ジョン・ブラッドリー=ウエスト)などといった新たな仲間たちとも友情を深め、スターク家の危機とナイツウォッチの誓いの狭間で揺れ動きながら、北の脅威に立ち向かいます。

デナーリスの覚醒と変貌

当初デナーリスはヴィセーリスにただ従うだけのか弱い存在でした。高圧的な兄に萎縮し無理矢理にカール・ドロゴと結婚させられますが、カール・ドロゴを通じて異文化に触れることによりその逞しさと強さを自分のものとしていきます。カール・ドロゴの子を身ごもることにより母性に目覚め、一層自信をつけた彼女は、ヴィセーリスとの関係性をも逆転させるまでに成長します。クライマックスでみせる奇跡は、ゲーム・オブ・スローンズを代表するベストシーンの1つと言えるでしょう。その奇跡はジョラー・モーモントをはじめとする周囲の者たちに畏敬の念を抱かせ、圧倒的なカリスマ性を放つようになります。

まとめ

「ゲーム・オブ・スローンズ 第四章:戦乱の嵐-後編-」Game of Thrones (C) 2015 Home Box Office,Inc. All rights reserved. HBO(R) and related service marks are the property of Home Box Office, Inc. Distributed by Warner Home Video Inc.

シーズン1では主に4つの名家の人々による群像劇が展開されます。上記のキーワードと注目ポイントを頭に入れてから視聴すれば、物語をすんなりと理解できて、より深く「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界に入り込むことができるでしょう。

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