『東京物語』
故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった…。家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーンのひとつ。巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。
『鉄道員』
亡き愛妻が遺した絵手紙を受け取り、真意を知るために北陸から九州まで車で旅をする主人公・倉島英二(高倉さん)の総距離1,200キロにおよぶ、大切な人との思い出を辿る旅を描く本作。
『ソラニン』
© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会 写真:太田好治
OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)。 音楽への夢をあきらめきれないフリーターの種田(高良健吾)。不確かな未来に不安を抱えながら、お互いに寄り添い、東京の片隅で暮らすふたり。だが、芽衣子の一言で、種田はあきらめかけた想いを繋ぐ。ある想いを込めて、仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田。ふたりはその曲をレコード会社に持ち込むが…。
『犬神家の一族 (2006)』
©2006「犬神家の一族」製作委員会
犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛(仲代達矢)はある遺言状を残して永眠した。佐兵衛には腹違いの3人の娘がおり、それぞれに息子がいた。さらに犬神家屋敷には、佐兵衛が地盤を築く上で世話になった大恩人の孫娘・珠代(松嶋菜々子)も住んでいた。残された遺言状が一族の不吉な争いの元凶となることを予期し、遺言を管理する法律事務所の若林(嶋田豪)は金田一耕助(石坂浩二)に調査を依頼する。しかし若林は、金田一との対面の直前、何者かに殺されてしまう。やがて公開された遺言状をめぐり、凄惨な殺人事件が次々に発生する。名探偵・金田一耕助は、殺人事件の犯人を推理する過程で、犬神家の血の系譜の裏にある謎を解き明かしていく…。そしてある想像を絶する真相が暴かれることに!
『モテキ』
© 2011映画「モテキ」製作委員会
派遣社員を卒業し、晴れてニュースサイトのライター職として正社員になった藤本幸世(森山未來)。波乱の“モテキ”を経て成長したかに見えたが、結局未だ新しい出会いもないまま。しかし、ある日突然“第二のモテキ”が訪れる。年下の雑誌編集者・松尾美由紀(長澤まさみ)、美由紀の親友で清楚系OLの桝本留未子(麻生久美子)、ガールズバーの美人店員・愛(仲里依紗)、毒舌のSキャラ先輩・唐木素子(真木よう子)など全くタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。果たして、幸世はモテキの波を越えて本当の恋愛にたどり着けるのか…?
『愛のむきだし』
© 愛のむきだしフィルムパートナーズ
神父の父・テツ(渡部篤郎)と2人で暮らす少年・ユウ(西島隆弘)は盗撮が趣味。ふとしたことがきっかけで出会った少女・ヨーコ(満島ひかり)に恋をするが、ヨーコと家族が新興宗教にハマったため、その宗教に戦いを挑んでいく――。音楽グループ「AAA(トリプル・エー)」でメインボーカルを担当する西島隆弘主演作。
『海街diary』
(C)2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
まぶしい光に包まれた夏の朝、鎌倉に住む三姉妹のもとに届いた父の訃報。十五年前、父は家族を捨て、その後、母(大竹しのぶ)も再婚して家を去った。父の葬儀で、三姉妹は腹違いの妹すずと出会う。三姉妹の父を奪ったすずの母は既に他界し、頼りない義母を支え気丈に振る舞う中学生のすずに、長女の幸は思わず声をかける。「鎌倉で一緒に暮らさない?」しっかり者の幸と自由奔放な次女の佳乃は何かとぶつかり合い、三女の千佳はマイペース、そんな三姉妹の生活に、すずが加わった。季節の食卓を囲み、それぞれの悩みや喜びを分かち合っていく。しかし、祖母の七回忌に音信不通だった母が現れたことで、一見穏やかだった四姉妹の日常に、秘められていた心のトゲが見え始める―。
『冷たい熱帯魚』
© NIKKATSU
さな熱帯魚店を営む社本の家庭は不協和音を奏でていた。年頃の娘は若い後妻に反発し、そのために社本と妻の間も上手くゆかなくなっていた。娘が起こした万引き事件をきっかけに、社本はより大きな熱帯魚店を経営する村田と知り合う。村田は社本の娘の万引きを見逃すどころか、親切にも娘を自分の店で雇う。やがて、村田は社本に高価な熱帯魚を輸入する事業を手伝ってほしい、と持ちかける。その申し出を引き受けた社本は、想像を絶する異常な事態に巻き込まれていく…。
『シン・ゴジラ』
© 2016 TOHO CO.,LTD.
東京湾・羽田沖――。突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、「崩落の原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は鎌倉に上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく…。
『君の名は。』
© 2016「君の名は。」製作委員会