『シュレック』はディズニー映画じゃない!
©BANG Media International.
『シュレック』はおとぎ話をモチーフにしたアニメーション映画です。
メルヘンチックな世界で、キャラクターたちが歌って踊り、最後には感動のハッピーエンド。
…なのでよく間違われるのですが、実はディズニー映画ではありません。
作ったのはドリームワークスという会社です。
■ドリームワークスSKG
『ヒックとドラゴン』 © 2009 by PARAMOUNT PICTURES.
『戦火の馬』© Dream Works II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
ドリームワークスはアメリカの映画会社です。
『シュレック』のほかには『ヒックとドラゴン』、『戦火の馬』など数々のヒット作があります。
スティーブン・スピルバーグ © Getty Images
社名のSKGは3人の設立者の頭文字をとったもの。
Spielberg(スピルバーグ)、Katzenberg(カッツェンバーグ)、Geffen(ゲフィン)。
スピルバーグはもちろんあの映画監督のスティーヴン・スピルバーグ。
ゲフィンはゲフィン・レコードの創設者、デヴィッド・ゲフィン。
では間のカッツェンバーグとは誰でしょうか? 即答できる方はかなりの映画マニアです。
■ジェフリー・カッツェンバーグ
ドリームワークスのジェフリー・カッツェンバーグ
アメリカの敏腕映画プロデューサーであり、現ドリームワークスSKGのCEO。
もともとはディズニーで働いており、アニメーション部門の責任者をしていました。
ディズニー映画の業績が低迷していた時代に『リトル・マーメイド』、『美女と野獣』、『アラジン』、『ライオン・キング』とヒット作をつづけて生み出し、第二次ディズニー映画黄金時代を築き上げた立役者です。
そんなすごい人がなぜ、ディズニーではなくドリームワークスに?と思いますよね。
答えは、当時のディズニーの最高責任者マイケル・アイズナーとの後釜争いに敗れたからです。
腹に据えかねたカッツェンバーグは、かねてから交友のあったスピルバーグとゲフィンの二人に声をかけ、新会社・ドリームワークスSKGを設立しました。
『シュレック』は子ども向けでもない!
『シュレック3』 SHREK THE THIRD TM & © 2007 DREAMWORKS ANIMATION LLC.
『シュレック』そのものは、子どもといっしょに楽しめるファミリー向けですが、けして子どもだけに向けた映画ではありません。
ディズニーを挑発するような過激なネタや、ブラックジョークが満載で、むしろ大人ほど内容に深みが出て、笑えるところが多いです。
それ以外でも『ジュラシック・パーク』や『エイリアン』、『ミッション・インポッシブル』といった名作映画のオマージュの宝庫。元ネタ探しをしてみるのもいいかもしれませんね。
『シュレック』のあらすじ
『シュレック3』 SHREK THE THIRD TM & © 2007 DREAMWORKS ANIMATION LLC.
おとぎ話の住人たちが暮らす国。
怪物のシュレックは、ひとり気ままに森での生活を楽しんでいた。
ところがある日、ファークアード卿によって追放されたおとぎ話のキャラクターたちが、シュレックの住む森に押し寄せてくる。
自分の平穏をとりもどすため、ファークアード卿に直談判しにいくシュレック。
そこでフォークアード卿は、自分のところへフィオナ姫を連れてくることを条件に、元の暮らしに戻すことを約束した。
そしてシュレックは、お調子者のロバ・ドンキーと共にフィオナを救いに行くことになる…。
『シュレック』の世界はおとぎ話がモチーフでも、一筋縄ではいきません。
実際、第2作目ではめでたしめでたしの先にある物語を描いており、シリーズを重ねるにつれて妙に現実味のある変化球をはなってきます。
『シュレック』のおもな登場人物
『シュレック3』 SHREK THE THIRD TM & © 2007 DREAMWORKS ANIMATION LLC.
シリーズを通して活躍する、『シュレック』のメインキャラクターたちを紹介します。
■シュレック/マイク・マイヤーズ
『シュレック フォーエバー』L.A.プレミア © 2010 DreamWorks Animation LLC.
人里はなれた沼のほとりに住む、醜くおそろしい怪物。
みんなから怖がられている存在だが、本来は陽気で心優しい。
『シュレック フォーエバー』初日舞台挨拶 photo:Yoko Saito
吹替版:浜田雅功
お笑いコンビ・ダウンタウンのツッコミ担当。
ゆえに、吹替版のシュレックは関西弁を喋ります。
字幕でも吹替でも、これはこれで違う楽しみ方ができるのでオススメです!
■ フィオナ/キャメロン・ディアス
『シュレック3』キャメロン・ディアス
幼いころ呪いにかけられ、高い塔に幽閉されていたお姫様。
プリンセスなら当然持っている美しい声の持ち主だが、歌うとたちまち小鳥が爆発する。
実は武術の達人で、自分の力で窮地を切り抜ける力をもった強い女性。
シリーズ1作目では、紆余曲折を経てシュレックと結ばれた。
『シュレック3』藤原紀香