あらすじ① ゴールドを求めてインドネシアへの旅
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
主人公は父親の会社で働いていたケニー・ウエルズ。父が亡くなってからを境に、会社は落ちぶれていく一方。事務所さえ失ってしまった彼は、恋人であるケイが経営するバーを仮事務所にして仕事をしているようなありさまでした。そんなケニーですが野心的な性格のため、金鉱開発を目的にインドネシアへ向かいます。そこでゴールドを採掘する技術者マイク・アコスタと出会い、ゴールドを産出する事業を始めます。
あらすじ② ゴールドの発見!
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
しかし、金鉱の開発は思ったようにはいかず、地元の労働者も逃げだしてしまいます。そして、ケニーはマラリアに感染。苦しむケニー…もうダメかと思われた時、マイクが金発見という素晴らしいニュースをもたらしたのです!
あらすじ③ 有頂天なケニー
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
金鉱発見の知らせはアメリカにも届き、会社は大喜び!アメリカに戻ったケニーは銀行に会社への投資を呼びかけ、協力を取り付けます。全世界の金山を牛耳ってきた黄金王までがケニーの成功を賞賛し、それを連日報じる全米のメディアは、彼を一躍スターへと押し上げました。有頂天のケニーは他の女に手を出し、ケイを怒らせてしまいます。
あらすじ④ 金鉱の危機とスハルト一族への接近
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
しかし、インドネシアにいるマイクから、インドネシア政府によって金鉱が閉鎖されたという知らせを受けます。慌てたケニーはインドネシアに飛び、事態の打開を図ります。インドネシアのスハルト大統領の息子と知り合ったケニーとマイクは、息子をビジネスパートナーにすることにより危機を乗り越えます。
あらすじ⑤ ゴールド産出は詐欺?ケニー、マイク、ケイの運命は
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
ピンチを抜け出したかのように見えたケニーでしたが、ある日、マイクのゴールドは偽物ではないかと疑いをかけられてしまい、群衆から怒声を浴び襲われてしまいます。FBIの取り調べを受けたケニーは、FBI捜査官からマイクの運命を知らされ愕然。ケニーは謝罪のためにケイの家へと足を運びます。そして、そこで意外なものを見つけたのです…。
この話のモデルとなった事件
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
この映画のストーリーは「Bre-X事件」と呼ばれる詐欺事件に着想を得ています。映画は1980年代のアメリカが舞台ですが、実際に事件が起こったのはカナダ。概要は、1990年代にカナダの会社がインドネシアでゴールドを発見したことに端を発します。会社の株価は30セントから250ドルまで約800倍に急騰。しかし、埋蔵量を調査する際に用いた鉱石のサンプルに、装飾品から削り取ったゴールドが混入していたことが判明。これを機に取引停止となり、世界中を賑わせた事件は幕を閉じました。
映画の舞台となったインドネシアとスハルト大統領
『ゴールド/金塊の行方』 Photo by Lewis Jacobs
この映画に登場するインドネシアのスハルト大統領は実在の人物です。1960年代から1998年までインドネシアの独裁者として君臨。しかし、1990年代にインドネシアに経済危機が起こると、国民の怒りを買ってしまい失脚しました。この映画では、そんなスハルト一族の独裁と恐ろしさが描かれています。
主役をケニーを演じたマシュー・マコノヒー
マシュー・マコノヒー -(C) Getty Images
ハゲ頭にメタボ腹と役作りのために変貌を遂げたマシュー。酒とたばごがやめられないケニーを見事に演じています。マシューはインドネシアで、泥だらけになったり、お尻を丸出しのセミヌードを披露したりと素晴らしい演技を披露。ストイックな役作りで知られるマシューですが、役作りの徹底ぶりと卓越した演技力は、この作品でも健在でした。
マイクを演じた、エドガー・ラミレス
Getty Images エドガー・ラミレス -(C) Getty Images
明るく社交的なケニーと違い、冷静なエンジニアのマイクを演じたベネズエラ出身のエドガー。地元の住民を現地の言葉で説得する姿は、さすが国際派の俳優だなと感じさせられます。悲劇的な運命を遂げる役ですが、ケニーとの友情を守り続けます。
ケニーの恋人ケイを演じた、ブライス・ダラス・ハワード
ブライス・ダラス・ハワード/『ジュラシック・ワールド』来日記者会見
ケニーの恋人を演じたのはブライスです。不遇時代のケニーを影から支えたにもかかわらず、ケニーの浮気に悩み、最後は劇的な再開を果たします。