2011年公開のフランス映画『カフェ・ド・フロール』
ヴァネッサ・パラディ『カフェ・ド・フロール』-(C) 2011 Productions Cafe de Flore inc.
映画『カフェ・ド・フロール』は、『ダラス・バイヤーズクラブ』でもお馴染みのジャン=マルク・ヴァレ監督が手掛けた作品です。
スピリチュアルな観点から時空を超え、異なる時代の2組の家族の姿を繋げています。
前世と現生を繋ぐソウルメイト。
主演はヴァネッサ・パラディ。
今やフランスを代表するトップスターですが、レニー・クラヴィッツプロデュースのヒット曲 "ビー・マイ・ベイビー" を歌う魅惑的な少女時代も懐かしい...。
この映画の中ではショートボブのヘアースタイルが、彼女の猫目によく似合っています。
ブリジット・バルドー直系のアンニュイさが素敵です。
ヴァネッサ・パラディ『カフェ・ド・フロール』-(C) 2011 Productions Cafe de Flore inc.
時代は1969年のパリ。
ヴァネッサ・パラディはダウン症の息子ローランを女手一つで献身的に育てながら美容師として働くジャクリーヌを演じています。
息子だけが人生の生きがいですが、ある時からローランは同じ障害を持つ少女に激しく恋をします。
そして移行した時代は2011年のモントリオール。
人気DJのアントワーヌは2人の子供がいて、セクシーで美しい恋人ローズと情熱的に愛し合っていてました。
幸せに暮らしていますが、前妻のキャロルはいつまでもいつまでも離婚のショックから立ち直れないでいます。
エヴリーヌ・ブロシュ/『カフェ・ド・フロール』-(C) 2011 Productions Cafe de Flore inc.
そんな2つの時代の2つの家庭にまつわるエピソードが交差し、生まれ変わっても全く変わらない愛の繰り返しをロマンチックに描いています。
生まれ変わっても続いていく恋愛模様はドラマチックで、お洒落な映像と共に極上の満足感を与えてくれます。
もしかしたら?
と、思わず自分に置き換えて想像してみてしまったり、2つの対照的な時代背景やファッションを見比べるのも楽しい作品。
2012年公開のフランス映画『大統領の料理人』
© Les Saveurs du Palais © 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
映画『大統領の料理人』は、ミッテラン大統領のプライベート・シェフに大抜擢された女性シェフ、オルタンス・ラボリ(カトリーヌ・フロ)の真実の物語を描いた作品。
オルタンスはフランスの田舎で小さなレストランを営んでいましたが、ある時政府に呼び出されてフランス大統領官邸 “エリゼ宮” でのプライベート・シェフに任命されます。
© Les Saveurs du Palais © 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
堅苦しい規律に縛られた男性ばかりの厨房で、冷たく対応されて差別意識に満ちていました。
© Les Saveurs du Palais © 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
それでも彼女の信念と情熱が次第に浸透していき、大統領からも厚い信頼を得ていきます。
そんな実在したヒロインの活躍をハートウォーミングに描いた映画です。
© Les Saveurs du Palais © 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
次から次へと手際よく仕上がっていくおいしそうな料理のビジュアルが圧巻!
料理を引き立ててくれる食器類も美しいです。
そして、お洒落に無頓着とされているヒロインのファッションにも注目。
柔らかなカットソーに、ニットのカーディガン、トラッドなコート等がコーディネートされていますが、色合わせや、ポイント程度に程よく訊かせたアクセサリー使いは素敵なんです。
母親のお洒落コーディネートにピッタリな、優しくも凛とした雰囲気も感じさせる技が潜んでいますよ。
これが本来のフランス流お洒落です。
© Les Saveurs du Palais © 2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
因みにオルタンスが招かれるエリゼ宮は、セットではなく本物が使われているそうです。
フランスで最高の宮殿と言われているだけあって、そのゴージャスなアンティーク感は何度も見返したくなる程に芸術的で見ごたえバッチリです!
このような歴史的建造物がお洒落に登場するのも、フランス映画の魅力のひとつです。
2013年公開のフランス映画『マドモアゼルC ~ファッションに愛されたミューズ~』
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
フランスと言えば、やはりファッションの本場。
世界中からファッショニスタが集まるファッションの都。
映画『マドモアゼルC ~ファッションに愛されたミューズ~』は、そんなファッショニスタ達の情報源でもあるフランス版 "VOGUE" 誌で大成功を収めたファッション界のカリスマ “マドモアゼルC” ことカリーヌ・ロワトフェルドさんのドキュメンタリーです。
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
10年間勤めあげた "VOGUE" の編集長の座を投げ打って創刊した新雑誌「CR Fashion Book」の制作過程から完成までを追いかけています。
フランスの強い女性成功者の代表的な存在です。
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
こちらは自身のブランドやシャネル、フェンディ、クロエなんかも手掛けてきた天才デザイナー、カール・ラガーフェルド。
サラ・ジェシカ・パーカーとも共に写真に納まっていますが、カールに腕を廻されて白いシャネル・スーツに身を包んだカリーヌのカッコよさ!
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
ジャン・ポール・ゴルチエともパチリ!
ゴルチエはお決まりの横ボーダーニットを着用。
ショーの作品は下着ルックやボンデージ・ファッション等、尖ったセンスが人気ですが普段、彼自身はこの横ボーダーニットを着ているイメージですね。
カリーヌはシンプルな黒にハード目の小物で、バックステージでも邪魔にならないこなれた存在感を醸し出しています。
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
ドナテラ・ヴェルサーチとも戯れています。
ジャンニ・ヴェルサーチの妹で、一時はヴェルサーチのセカンドライン "べルサス" を任されていましたが、ジャンニがマイアミの邸宅で殺害されてしまった後は "ジャンニ・ヴェルサーチ" を引き継いでいます。
彼女も社交界の花形です。
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP