映画『犬ヶ島』は、日本が舞台のストップモーションアニメ作品!
『犬ヶ島』ポスタービジュアル (c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
日本でも熱狂的なファンを多く持つウェス・アンダーソン監督が贈るストップモーション・アニメーション作品『犬ヶ島』。アカデミー賞で大きな注目を集めた『グランド・ブダペスト・ホテル』の製作陣が再集結した本作は2018年に公開されました。今回は、映画『犬ヶ島』のあらすじやボイスキャストなど、本作の魅力を紹介していきたいと思います。
映画『犬ヶ島』の監督は、『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン
ウェス・アンダーソン監督/『Isle of Dogs』(原題)
映画『犬ヶ島』の監督・脚本を務めたのは、独特の世界観を持つウェス・アンダーソンです。アンダーソン監督は、1996年に『アンソニーのハッピー・モーテル』で長編監督デビュー。2014年には『グランド・ブダペスト・ホテル』にて数々の映画賞で注目を集めました。そんなアンダーソン監督は独自のセンスとその世界観を持っており、世界中にファンが続出!日本でも高い人気を誇る監督の1人です。
映画『犬ヶ島』少年と犬たちの冒険が描かれるストップモーションアニメ!
『犬ヶ島』メイキング (c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
今回ウェス・アンダーソン監督が手がけた映画『犬ヶ島』は、ストップモーション・アニメ作品となっています。ストップモーション・アニメとは、静止しているものを少しずつ動かしながら撮影、それを1コマとし連続で投影させることで、動力のないものを動いているように見せる撮影手法。本作の他にも、ストップモーション・アニメを用いた映画としては『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『KUBO/クボ 二本弦の秘密』など数々の作品が存在します。
映画『犬ヶ島』舞台は日本!日本を世界へと発信するプロジェクト?
『犬ヶ島』 (c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
狂おしいほど日本が大好きというウェス・アンダーソン監督が『犬ヶ島』の舞台に選んだのは、近未来の日本。そもそもアンダーソン監督が日本を好きになったきっかけは、2004年に『ライフ・アクアティック』のプロモーションのために来日したときとのこと。それ以来、日本を舞台とした映画を撮りたいと考えていたそうです。
そしてついに日本を舞台として制作された本作では、日本の文化や映画から大きな影響を受けているとのことで、アンダーソン監督は「日本への敬愛を感じ取ってもられば幸せ」とコメントしています。また、本作はただ単に日本を舞台にしているだけではなく、アンダーソン監督の視点から日本の文化を発信する一大プロジェクトとなっているとのことです。
映画『犬ヶ島』黒澤明と宮崎駿の影響も?
『七人の侍』 -(C) 1954 TOHO CO., LTD.
アンダーソン監督は、日本の影響を受けて制作された『犬ヶ島』には2人の映画監督が大きく関わっていると語っています。その1人目は黒澤明監督。アンダーソン監督は、幼い頃に観たストップモーション・アニメーション作品そのものよりも黒澤監督作品の影響を強く受けていると明かしており、好きな作品としては『天国と地獄』や『悪い奴ほどよく眠る』、『酔いどれ天使』などを挙げています。
宮崎駿-(C)Getty Images
そしてもう1人は、スタジオジブリの顔としても知られる宮崎駿監督です。2009年の『ファンタスティック Mr.FOX』から日本にアニメに注目し始めたというアンダーソン監督。宮崎監督作品の自然と静寂の描写に影響を受けたと語っています。
映画『犬ヶ島』第68回ベルリン国際映画祭のオープニング作品!
『犬ヶ島』第68回ベルリン国際映画祭
『グランド・ブダペスト・ホテル』にて世界中から注目を集めたウェス・アンダーソン監督。その次作となる『犬ヶ島』の期待度も高く、第68回ベルリン国際映画祭にてコンペティション部門に正式出品されることに。さらに『犬ヶ島』はオープニング作品として上映され、最優秀監督賞にあたる銀熊賞を受賞。『グランド・ブダペスト・ホテル』に続いて2度目の銀熊賞受賞という快挙を成し遂げました。
映画『犬ヶ島』のあらすじを紹介
『犬ヶ島』 (c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
舞台は20年後の日本。ドック病が蔓延するメガ崎市にて、その病が人間へと感染することを恐れた小林市長(野村訓市)は町にいるすべての犬を“犬ヶ島”へ追放し、隔離すると宣言するのでした。
『犬ヶ島』 (c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
そんなある日。12才の少年・小林アタリ(コーユー・ランキン)はたった1人で小型飛行機へと乗り込み、犬ヶ島へと向かいます。
『犬ヶ島』(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
アタリの目的は、愛犬のスポッツ(リーヴ・シュレイバー)を見つけること。幼い頃に家族を失ったアタリにとってスポッツは愛犬でありながら、親友でもありました。
『犬ヶ島』(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation