『マッドマックス 怒りのデス・ロード』とは
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ティザーポスター -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI)
日本では2015年6月20日から公開が始まった『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。単純明快ながら練り込まれたストーリー、予測できないアクション、全編圧倒的に“強い”画のオンパレード、そして「個性豊か」などという言葉ではぬるい、個性が殴りかかってくるほどのキャラクター設定…。本作を観たことがない方を置いてけぼりにしてしまいそうな説明になってしまいますが、観たことがある方には納得してもらるはず。一度再生ボタンを押したならば、一気にラストまでアドレナリンどばどばで楽しめること間違いなし!よく「何も考えなくても楽しめる」と表現されることがありますが、侮るなかれ、決して中身のないドンチャン騒ぎ映画などではなく、見返せば見返す度に新しい発見があるほどに中身の濃すぎる映画なのです。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
練り込まれた世界観やキャラクター設定はファン以外からも高く評価され、なんとその年のアカデミー賞では10部門のノミネート、内メイクアップ&ヘアスタイリング賞を含む6部門を制覇!その結果に「あと少しでV8だったのに…」と残念がるファンも多数いましたが、すごい快挙ですよね。
何度見ても、展開が分かっていても常にエキサイティング。逆に「くるぞ…くるぞ…」という別のドキドキ感が楽しみになっているところすらある本作。そんな『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のあらすじや魅力をご紹介します。
■実はシリーズものの第4作目!監督はジョージ・ミラー
ジョージ・ミラー-(C)Getty Images
実は続き物のうちの4作目である『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。前作の『マッドマックス/サンダードーム』からは、実に27年ぶりの新作です。一作目『マッドマックス』は、なんと1979年の作品!大国同士の戦争が勃発した後の世界を舞台にしており、荒廃した大地や荒くれたちが幅をきかせているなど、あの“北斗の拳“に影響を与えたシリーズでもあるのだとか。一作目からシリーズを一貫してジョージ・ミラー監督が手がけており、かなり間は空いているものの正統な続編です。シリーズ物とはいえ、前作を観ていなければ内容がわからないということはなく、本作単体で十分に楽しめるストーリーになっていますので、シリーズ物に尻込みしがちな方もぜひ観て欲しい一本です!
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のヒャッハーすぎるあらすじ
最凶のラスボス、イモータン・ジョー/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
荒廃した世界を一人で旅していたマックス。物語は、主人公であるマックスが突然謎の集団に追いかけられ、捕まってしまうところから始まります。
大地は乾き、土壌汚染も進んだことで、殆どの場所で緑が育たなくなってしまった現在。水はとても貴重で、シタデルという砦で水を管理している独裁者イモータン・ジョーは神のように崇められ、苦しむ民たちに圧政を敷いていました。また、放射能により異形の子供が多く生まれ、イモータンジョーは放射能汚染により生まれつき短命な男子らをウォー・ボーイズという戦闘集団としてまとめあげて従えていたのでした。
トム・ハーディ/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
そんなウォー・ボーイズの一人であるニュークス。今にも死にかけなのですが、病気で死ぬのではなくイモータンジョーのために戦って死に、英霊の館へ迎え入れられることを夢見ていました。彼を生きながらえさせるために用意されたのが、生きる血液タンク=輸血袋であるマックスなのでした。
■女大隊長・フュリオサ!彼女が密かに進めていた計画とは…
シャーリーズ・セロンまさかのスキンヘッド姿/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』-(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
取引のためガスタウンへ向かう任務を任されたのは、ジョーから厚い信頼を置かれている女大隊長フュリオサ・ジョ・バサ。彼女は巨大な燃料タンクを積んだ「ウォー・タンク」でガスタウンへ向けて出発します。しかし、途中で進路を外していき…。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
実はフュリオサの狙いは、イモータン・ジョーの子どもを産ませられている“子産み女”と呼ばれる女性らを、自分の出身地である“緑の地”へ逃すことでした。核汚染された世界では貴重な、若く健康で美しい“子産み女”である彼女たち。ジョーの元にいれば不自由のない生活を送れるものの、これ以上物扱いされることに耐えられないと、フュリオサと共に逃げ出したのでした。
■妻と腹の中の子供を取り戻すため、イモータン・ジョーが全軍をあげて襲い来る!
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
トム・ハーディ/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
これに気づいたイモータンジョーは怒り狂い、フュリオサを追うためにウォー・ボーイズたちのみならず、バレット・ファームを治める武器将軍やガスタウンの領主である人食い男爵をふくめた全軍を向かわせます。ニュークスもその隊の一つとして戦いに向かうことになり、彼の輸血袋であるマックスはニュークスの運転する車の前方に括り付けられ、逃亡するフュリオサたちを追うことに。しかし、フュリオサは追いつかれる寸前で砂嵐の中に突っ込んでいき、それによってウォー・ボーイズたちは一時追跡困難に。果敢に追っていったニュークスたちは、砂嵐に巻き込まれてしまい意識を失ってしまいます…。
■フュリオサたちと行動を共にすることとなったマックス
トム・ハーディ/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
マックスが目をさますと、砂にまみれた車の残骸と倒れているニュークス、そして荒野の向こうにはフュリオサたちのウォー・タンクが。逃げるためにフュリオサたちのもとへ向かいます。しかし、当然フュリオサや女たちには警戒されるマックス。彼女らを制圧し、ウォー・タンクを奪うことに成功したマックスでしたが、車はフュリオサによって改造されており、彼女がいないとエンジンすらかけられないことを知り、仕方なくフュリオサや女たちと共に逃げることとなります。
■武勲をあげようとするも、失敗…イモータン・ジョーに見捨てられたニュークス
ニコラス・ホルト/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITE
ライリー・キーオ&ニコラス・ホルト/『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 -(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
一人振り落とされてしまったニュークスは、後から来たイモータン・ジョーの軍に再び加わりました。しかし、その後思ったような功績があげられずジョーに失望されてしまうことに…。崇拝していたジョーから見放され、残りの命も短いニュークスは失意に暮れていましたが、子産み女の一人であるケイパブルがそんな彼に同情し、寄り添うように。ニュークスも少しずつ彼女に心を開いていき、ニュークスもマックスやフュリオサの仲間に加わることになります。