映画『レヴェナント: 蘇えりし者』のあらすじ、キャスト、考察!アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品の魅力とは?

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』のあらすじ、キャスト、考察!アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品の魅力とは?

レオナルド・ディカプリオ主演で、第88回アカデミー賞10部門のノミネート、監督・主演男優等4部門受賞の快挙を成した長編大作『レヴェナント: 蘇えりし者』。生きる事に執念を燃やす男たちの生々しい描写がとても強烈でしたね。今回はこの作品のもっとディープな魅力にハマってみましょう!様々なトリビアを盛り込みましたので是非ご覧くださいね。


目次

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』のあらすじ

『レヴェナント:蘇えりし者』ポスター (C)2016 Twentieth Century Fox

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』の舞台はアメリカ西部開拓時代の1823年、ルイジアナ州。
とあるハンター一団が未開拓地を進んでいます。
一団のメンバーは隊長のヘンリー(ドーナル・グリーソン)、ガイド役で罠猟師、毛皮商、探検家のヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)、グラスの息子のホーク(フォレスト・グッドラック)、グラスに対して敵意を抱いているフィッツジェラルド(トム・ハーディ)たち。
ある日、先住民アリカラ族たちが誤解からこの一団を襲撃した事により沢山の犠牲者を出してしまう事態に陥ります。
生き残りのメンバーはグラスの判断に従い、危険を避ける為に船を捨て、歩いて山越えルートを進むが、道中でグラスが大きなグリズリーに襲われ瀕死の状態に...。

圧倒的映像美に迫る『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2016 Twentieth Century Fox

隊長のヘンリーは、生きる望みが薄く一団の負担となり得るグラスを諦めて息子のホーク、若いジム、そしてグラスを敵対視し、条件のお金に目が眩んんで志願したフィッツジェラルドの3人に任せて残し、3人には彼の最期を看取って丁重に埋葬するよう命じて先へ進むことを決意。
一団の群れを離れると、フィッツジェラルドは目論み通り2人の目を盗んで瀕死のグラスにとどめを刺そうとしますが、息子のホークに見つかってしまいます。
騒ぐホークを無抵抗な父親グラスの目の前で射殺。若いジムを連れてその場を立ち去ります。
その後何とか一命を取り留めたグラスは、息子を殺したフィッツジェラルドへの強い復讐心に支えられながら這いつくばって追い始める...。

レオナルド・ディカプリオ/『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』で、ディカプリオ含め監督・出演者やスタッフ達は手つかずの自然が残り、マイナス27度まで低下するリアルな未開の土地で撮影。
ディカプリオは裸になり、雪にも埋まり、本物の生レバーを食し、極寒の川にダイブし、グリズリーに襲われるシーンでは実際に地面にたたきつけられるという荒業をやってのけてグラスの経験にリアリティを生み出しました。

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』の撮影秘話(ネタばれ有り)

『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2016 Twentieth Century Fox

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』のロケ期間は9ヶ月に及び、その間監督、出演者、スタッフ一同が極寒で、時にはマイナス27度まで気温が下がってしまう南米高地に滞在し、過酷なロケを行いました。

撮影秘話① オスカー撮影監督エマニュエル・ルベツキの撮影方法のこだわり

『レヴェナント:蘇えりし者』 (C)2016 Twentieth Century Fox

撮影監督は、アレハンドロの盟友であり『ROMA/ローマ』で今年のアカデミー監督賞を受賞した事でも脚光を浴びているメキシコ出身の映画監督アルフォンソ・キュアロンの2013年度作品『ゼロ・グラビティ』、そしてアレハンドロが監督を務めた2014年度作品『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で2年連続アカデミー撮影賞を受賞したエマニュエル・ルベツキが担当。
メキシコ出身の絆の深さが伺えます。
本作で3度連続のアカデミー撮影賞受賞となっています。

自然光のみを使うというこだわりのため、1日の内、実際に撮影に使用できた時間は1時間半程度となってしまうため、8~9時間に及ぶリハーサルを行い、ミスの許されない状況の中で毎日撮影が行われたそうです。

撮影秘話② レオナルド・ディカプリオとトム・ハーディの格闘シーン

『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

本作のクライマックスであるレオナルド・ディカプリオとトム・ハーディの格闘シーンは、物語の中でも重要な "燃え滾る復讐" と "迫害による征服欲" の一騎打ち。
植民地開発によってアメリカで繰り返されてきた戦争、迫害の歴史が象徴されています。
このシーンの重厚さを表現する為、2人を実際に殴り合わせろことになりました。
ディカプリオは鼻を骨折。流血騒ぎとなりましたが、撮影は続行。
そしてこの情感的で切迫した、大迫力のアクションシーンを撮ることに成功しました。

撮影秘話③ 先住民族の言語を習得したレオナルド・ディカプリオ

『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

主人公のヒュー・グラスは、ポーニー族の女性と結婚して何年か原住民と暮らしていた為、レオナルド・ディカプリオは2種類のネイティブ・アメリカンの言語を習得して役に臨みました。
息子とのやり取りや回想シーンで、矛盾を感じさせないリアルなセリフまわしに成功しています。
適当なニュアンスで逃げ切ることを考えられないディカプリオのプライドが感じられます。

撮影秘話④ 1年以上かけて髭を伸ばし続けたレオナルド・ディカプリオ

レオナルド・ディカプリオ-(C) Getty Images

ディカプリオが主人公の役作りをしている最中であった2014年頃、周囲から「ディカプリオがヒゲを伸ばすのは生え際の後退をごまかすためだ」と囁かれたり、「あまりにも見事にたくわえたあごヒゲの中にノミを発見して大騒ぎになった」などと友人のトビー・マグワイアやケヴィン・コノリーらにネタにされたりして世間を騒がしていたのですが、この作品でヒュー・グラスを演じる為に脇目もふらずにヒゲを伸ばし続けていました。
それは周囲の雑念を払拭して役に入り込むディカプリオの、思い入れと信念の証でした。

撮影秘話⑤ バイソンの生レバーを喰らったレオナルド・ディカプリオ

『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2016 Twentieth Century Fox

劇中、グラスが死に物狂いで足を進める中でポーニー族の男に出会い、彼が狩ったばかりのバッファローの生肉を分けてもらうくだりがあります。
そのシーンではスタッフが本物そっくりのゼリーで作ったレバーを用意していたのですが、ディカプリオは本物の生レバーを口にしました。
勿論咳き込んで吐き出すのですが、そのリアリティ溢れる演技は壮絶さをさらに際立たせました。

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』の監督、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの人物像

『レヴェナント:蘇えりし者』 (C)2016 Twentieth Century Fox

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』を手掛けたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥは、1963年8月15日生まれ、メキシコ出身の映画監督・脚本家・映画プロデューサーです。

ショー・ビジネスに入った切っ掛けは、メキシコで務めていたDJ活動からで、そこからテレビ番組のプロデューサーや映画音楽の作曲などで幅広くその手腕を発揮。
映画デビューは1996年公開の短編映画『El Timble』です。
そこから作品ごとに独自の感性を輝かせていき、評価が高まっていきます。

ルックスからも感じられるように、彼の内側から放出されるエネルギーの強力さ、そして役者やスタッフをその気にさせ、現場の士気を高める統率力・ポテンシャルの高さはとても有名で、アレハンドロと仕事をしたいと希望する役者は多いようです。

映画『レヴェナント: 蘇えりし者』音楽担当の坂本龍一

坂本龍一/『レヴェナント:蘇えりし者』(C)2016 Twentieth Century Fox

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