この邦題アリ?ナシ?洋画のタイトルがひどくなってしまう理由

この邦題アリ?ナシ?洋画のタイトルがひどくなってしまう理由

洋画が日本で公開される際に新たにつけられるタイトルである"邦題"。洋画の日本公開を楽しみに待っていたのに、思わず「どうしてこうなった」と言ってしまいたくなるような、あまりにひどい邦題がつけられてしまうというのは、映画ファンあるあるなのではないでしょうか?この邦題、アリ?ナシ?むしろ、ダサさに愛着さえ抱いてきてしまう!?そんな映画を独断と偏見でご紹介していきます。


目次

洋画の邦題、どうしてひどくなる!?

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(C)Universal Pictures

「映画の公開日が本国に比べて遅い問題」「日本版ポスターデザインがダサい問題」と並び、日本の洋画ファンが抱える悩みの一つである「洋画の邦題がヒドイ問題」。まず日本では、洋画よりも邦画の方が興行収入が良いことはご存知でしょうか?映画は総合芸術であるという一面を持ちながらもビジネスでもあるので、各配給会社は「いかにして劇場にお客さんを呼べるか」で日々頭を悩ませているのだそう。どんなタイトルだったとしても映画館に足を運ぶ映画ファンでなく、普段映画を観ない層に興味を持たせて映画館に呼び込むための戦略。素晴らしい作品でも、観てもらえなかったら意味がないですもんね。そのため、邦題は"かっこよさ"よりも"わかりやすさ"を優先してつけており、結果「ダサい…」と思ってしまうような邦題が出来上がるとのこと。

ひどい邦題〜サブタイトルがひどいタイプ〜

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(原題 Fast & Furious Hobbs & Show)

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(C)Universal Pictures

つい最近邦題が発表されたにも関わらず、早くも「ダサい邦題オブザイヤーでは?」とファンからささやかれている『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』。原題は『Fast & Furious Hobbs & Show』なので、もはや"ワイルド・スピード"の部分さえ日本オリジナルだったことはご存知でしたでしょうか?それにしても、スーパーコンボ…。なんとなく、映画館で販売されているポップコーンとコーラのセットの名前かなと思ってしまったこのサブタイトル。公開は8月2日なので、公開されたら劇場でポップコーンとコーラを買って鑑賞しようと思います。

『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(原題 The Iron Lady)

© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.

2011年に公開されたメリル・ストリープ主演の伝記映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』。鉄の女と呼ばれた英国首相サッチャーの私生活に到るまでを描いたものなので、このタイトルも間違いでもないのですが、原題である『The Iron Lady』を知ると、そのあまりのシンプルさと洗練されたかっこよさに完敗した気分になってしまいます。邦題でありがちなのですが、「涙」だったり「愛」だったりという、やたらと感情に訴えかけてくる系の単語の多用。この作品もその系譜の一つですね。

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(原題 Darkest Hour)

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』ポスタービジュアル (C)2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

主演であるゲイリー・オールドマンがアカデミー賞主演男優賞を受賞することになった作品、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』。この作品の原題は『Darkest Hour』とシンプルで、他のどの国も頼りにできない中でヒトラーに対抗していたチャーチルの、暗く辛い期間のことを表しています。邦題だと、説明的すぎて少し情緒に欠ける気がしますよね。

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(原題 The Mummy)

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(C)Universal Pictures

トム・クルーズ主演映画である『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』。この作品の原題は『The Mummy』で、邦題になった途端にやたらとおどろおどろしいサブタイトルがつけられてしまいました。サブタイトルのそこはかとないB級映画臭のせいで、ポスターの「トム・クルーズ主演」の文字とその邦題が見事にケンカしてしまっています。サブタイトルとしては内容に沿ってはいるものの、観る前の印象がちょっと良くない方向に変わってしまうことに…。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(原題 Mad Max: Fury Road)

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』-(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

2015年に公開されて大ヒットを記録した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。原題は『Mad Max: Fury Road』と言います。Furyは「怒り」なので、決して間違いではないのですが…。もっとも、「怒りのデス・ロード」という若干のダサさを感じるこのサブタイトル、この作品には絶妙にマッチしているのも事実!このサブタイトルで客足を増やすことはできるのだろうか…という部分は疑問に思いつつも、個人的には大好きな邦題です。

『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』(原題 Borg vs McEnroe)

© AB Svensk Filmindustri 2017

© AB Svensk Filmindustri 2017

日本では2018年に公開されたスポーツ伝記映画である『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』。伝説の名勝負と言われたウィンブルドン決勝の試合をクライマックスに置きながら、彼らの内面にも迫っているこの作品の原題は『Borg vs McEnroe』です。…「氷」とか「炎」という単語もなぜか大変好まれる日本。「水と油」よりはずっといいですし、対照的であること以外にも物語の熱さがストレートに伝わるのですが、既に有名すぎる二人の名前をタイトルに入れていながら、そのサブタイトルは必要だったのかいささか疑問が残ってしまいます。

『クリード 炎の宿敵』(原題 CreedⅡ)

『クリード 炎の宿敵』(C)2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

2018年(日本公開は2019年に入ってから)に公開された『クリード 炎の宿敵』。ボクシング映画の金字塔とも言えるロッキーシリーズのスピンオフ作品で、かつて試合中に亡くなったアポロの息子であるアドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)と、父アポロを死に追いやったロシアのボクサー・ドラゴの息子であるヴィクターとの戦いを熱く描いています。彼を主人公にした物語としては2作目なので、原題はそのまま『CreedⅡ』。ここでもやっぱり「炎」、大好きですね…。

『クリード チャンプを継ぐ男』(C)2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

しかし、この邦題にはちょっと熱くなる理由があります!かつて父アポロとドラゴの運命の試合が行われ、ロッキー(シルヴェスター・スタローン)にとっても親友を失うことになったシリーズ4作目『ロッキー4 炎の友情』。そう、今回の邦題は過去作のオマージュなのです!ちなみにこの「炎の友情」、そもそもが原題にはなかった日本オリジナルフレーズではあるのですが、"子供たちが背負うことになってしまった親世代の確執という名の負債"というテーマがあまりにもエモーショナルで、「まさに炎の宿敵…素晴らしいサブタイトル…」と感動してしまいました。いかにもな単語を使った仰々しいサブタイトルではあるものの、シリーズのファンであれば全く問題ないどころか最高の邦題だと思えるので、みんなロッキーシリーズを観るといいと思います。

『ランペイジ 巨獣大乱闘』(原題 Rampage)

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