ラブドールを題材にした映画作品を紹介
『空気人形』 -(C) 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会
映画界でもジワジワと注目を集めているラブドール。これまでにもラブドールを題材にした映画はいくつも登場しており“意外と良作が多い”と話題になっています。今回は邦画から洋画まで、ラブドールを題材にした映画4作品を紹介します。
ラブドールが題材の映画作品!その①『ラースと、その彼女』(2008年)
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ラブドールを題材にした映画作品、1つ目に紹介するのは2008年に公開された『ラースと、その彼女』。本作はナンシー・オリバーによるオリジナル脚本作品となっており、第80回アカデミー賞の脚本賞にノミネートされました。
『フライトナイト/恐怖の夜』クレイグ・ギレスピー監督 -(C) Dream Works II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
ラブドール映画『ラースと、その彼女』の監督を務めたのは、ホラー・バトル・ムービー『フライトナイト/恐怖の夜』やクリス・パイン主演の『ザ・ブリザード』、女子フィギュア界でのスキャンダルを描いた『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』を手掛けているクレイグ・ガレスピー監督。
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ラブドールに恋する主人公ラース・リンドストロムを演じたのは、『ラ・ラ・ランド』で注目を集めたライアン・ゴズリングです。ライアン演じるラースは、極端にシャイで人付き合いが苦手。まるで透明人間のような日々を送っていた青年です。
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兄のガス(ポール・シュナイダー)と義姉のカリン(エミリー・モーティマー)の家の敷地内に住んでいるラース。そんなラースは義姉に食事に誘われても断り、ラースのことが気になっている同僚のマーゴ(ケリ・ガーナー)からの好意もどうしていいのか分からず。そんなラースは過去のトラウマから人付き合いを避けるようになっていたのでした。
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ある日、ラースのことを心配していた兄夫婦のところへ、ラース本人が「彼女のビアンカを紹介したい」とやって来ます。ついに彼女ができたと喜ぶ兄夫婦ですが、家へとやって来たラースが連れてきた彼女とは、ビアンカという名の等身大リアルラブドール。弟がついにおかしくなってしまったのだと考えた兄夫婦は医師のダグマー・バーマン(パトリシア・クラークソン)に相談を持ち掛けます。するとバーマン医師は「ビアンカやラースの世界を受け入れることで解決するかもしれない」と述べ、はじめは戸惑いを隠せなかった兄夫婦や周囲の人々ですが、ラブドールのビアンカの存在を少しずつ認めていくのでした。それによりラースにも心境の変化が表れ始め―。
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ラブドールを恋人と宣言する主人公ラースの物語は一見アブナイストーリーになりかねないのですが、ライアン・ゴズリングの演技力、そしてライアン演じるラースが純粋で人一倍親切な性格であることから『ラースと、その彼女』は感動で心温まる物語として仕上がっています。
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兄夫婦や周囲の人々にラブドールの恋人ビアンカを受け入れてもらえるようになったラース。少しずつ変化が表れ始めたラースはどのような結末を迎えるのでしょうか。そしてラブドールのビアンカとの関係は―。
ラブドールが題材の映画作品!その②『空気人形』(2009年)
『空気人形』 -(C) 業田良家/小学館/2009『空気人形』製作委員会/写真:瀧本幹也
ラブドールが題材となった映画作品、2つ目は2009年の『空気人形』です。原作は、漫画家・業田良家の読み切りシリーズ『ゴーダ哲学堂』の中の『空気人形』という短編漫画作品。監督は世界から注目を集める是枝裕和監督が務めています。
『空気人形』 -(C) 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会
『空気人形』の監督を務めた是枝裕和監督は1995年に『幻の光』で監督デビュー。その後は『海街diary』や『万引き家族』など数々の話題作を手掛けています。監督作品がカンヌ国際映画祭に出品されることが多い是枝監督。本作『空気人形』も第62回カンヌ国際映画祭のある視点部門にて上映されました。
『空気人形』 -(C) 業田良家/小学館/2009『空気人形』製作委員会/写真:瀧本幹也
是枝監督が初となるラブストーリーに挑んだラブドール映画『空気人形』。ある日突然心を持つことになるラブドールの主人公こと“空気人形”を演じたのは、『リンダ リンダ リンダ』や『グエムル—漢江の怪物—』に出演して注目を集めた韓国のトップ女優ペ・ドゥナです。
『空気人形』 -(C) 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会
秀雄(板尾創路)と共に暮らしている空気人形のラブドール(ペ・ドゥナ)。ある朝に突然心を持った空気人形は、秀雄が出かけると洋服を着て、靴を履き、街へと出かけるようになるのでした。初めて見るものばかりの外の世界に感動する空気人形。
© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会
そんな空気人形がある日、レンタルビデオ店を訪れ、そこで働く純一(ARATA)に一目ぼれ。それからは空気人形もレンタルビデオ店で働くように。純一や店長からさまざまなことを学び、夜は秀雄の元へ帰る日々を送る空気人形。ある日、アルバイト中に手に傷をつけ、空気が抜けてしまう事態に―。
© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会