『アンダー・ユア・ベッド』とは?R-18指定となったキケンな作品…?
『アンダー・ユア・ベッド』(C)2019 映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
家でも学校でも存在を無視され、名前さえも呼ばれなかった男が、学生時代に初めて「名前を呼んでくれた」女性に対して盲目的で異常なまでの愛情を見せる『アンダー・ユア・ベッド』 。そのショッキングな設定やストーリーでR-18指定になるなど話題を呼んでいます。
『アンダー・ユア・ベッド』の気になるあらすじは?
高良健吾、呉美保監督/『きみはいい子』初日舞台挨拶
雨の日の無人のエレベーター。誰かの香水の香りが残っている。俺は思い出す。この香り…11年前、たった一度、名前を呼んでくれた彼女のこと。誰からも名前すら憶えられたことのないこの俺を「三井くん」と呼んでくれたときのこと。人生でもっとも幸福だったあの感覚を思い出したい。俺は、彼女を監視することにした。彼女の家のベッドの下で――。
■『アンダー・ユア・ベッド』で高良健吾が演じた男の“異常”とは?
『アンダー・ユア・ベッド』ビジュアル (C)2019 映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
タイトルの『アンダー・ユア・ベッド』のとおり、主人公の男は初めて自分の名前を呼んでくれた女性を近くで覗くために、ベットの下に隠れています。どうしてそんなことができるのか?それはなんと、彼女が好きなグッピーを購入できるよう、男は近所で観賞魚店まで開いていたのです。
『きみはいい子』-(C)2015「きみはいい子」製作委員会
そして「グッピーの飼育」を理由に彼女の家に入ると、勝手に家の合鍵を作成。 さらに留守中に、寝室のベッドに盗聴器を仕掛け、自分の家の窓越しから望遠レンズで盗撮する日々。しかし男が目にしたのは、夫から激しいDVを受ける変わり果てた彼女の姿でした…その姿を目にした男は一体どんな行動に出るのか、『アンダー・ユア・ベッド』の危うくスリリングな展開が期待できます!
『アンダー・ユア・ベッド』の原作は大石圭による同名小説
高良健吾『蜜のあわれ』ヒット御礼舞台挨拶
『アンダー・ユア・ベッド』の原作は映画『呪怨』シリーズをはじめ、『親切なクムジャさん』、『オールド・ボーイ』のノベライズを手がけてきた、大石圭による同名小説。角川ホラー文庫処女作として、発行部数67,000部の人気ベストセラーとなっています。
『アンダー・ユア・ベッド』(C)2019 映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
ちなみに『アンダー・ユア・ベッド』は、「リミッターを外せ!」を合言葉に、あえてタブーとされる題材を、クリエイターたちの感性と才能を思うままに表現する「ハイテンション・ムービー・プロジェクト」の第2作目です。ちなみに第1作目は、『アンダー・ユア・ベッド』の原作者、大石圭の代表作である「殺人鬼を飼う女」を実写化。『スマホを落としただけなのに』を手がけた中田秀夫が監督を務めています。
『アンダー・ユア・ベッド』のキャストは?
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 松田翔太×高良健吾 photo:Yoshio Kumagai
孤独な男の狂気と愛を描く『アンダー・ユア・ベッド』 。主人公の男はもちろん、監督が「かなり過激」と自負するDV描写も演じるヒロインも難しい役どころです。ここからは、そんな役を徹底して演じ切った俳優、女優さんをご紹介します。
■三井直人役/高良健吾
『アンダー・ユア・ベッド』の主人公・三井直人を演じるのは、『蛇にピアス』(08)、『シン・ゴジラ』(17)に出演すること高良健吾さんです。廣木隆一監督作『軽蔑』 (12)における演技で、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、沖田修一監督作『横道世之介』(14)では、これまでとは違う役どころで、ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。幅広い演技を高く評価されている俳優です。
『きみはいい子』高良健吾/photo:Ryo Uchida
今回主演を務める『アンダー・ユア・ベッド』では、幼い頃から存在感が無く、誰からも名前を呼ばれたことがないという孤独すぎる男を熱演。安里麻里監督からは「こちらが一言投げかけるだけで、まるで別人のような顔つきに変わっていて、よく驚かされた」と評されています。
出演する映画で印象がガラリと変わる高良健吾
高良健吾、尾野真千子/『きみはいい子』プレミア試写会
『アンダー・ユア・ベッド』で主演を務める高良健吾さんは、本作をはじめ主演作ごとに大きく印象を変える俳優の一人。『蛇にピアス』や『軽蔑』では、非常にガラの悪そうな男を演じたかと思うと、天童荒太の小説を映画化した『悼む人』(15)では、事件や事故の現場に訪れ犠牲者を悼む放浪の旅をする、不思議な青年を演じています。『アンダー・ユア・ベッド』では、これまでに見たことのない高良健吾さんの姿を目撃できそうですね!
■佐々木千尋・浜崎千尋役/西川可奈子
『アンダー・ユア・ベッド』(C)2019 映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
『アンダー・ユア・ベッド』のヒロイン佐々木千尋・浜崎千尋を演じるのは、日活ロマンポルノ45周年を記念して撮影された『ホワイトリリー』(17)にて映画デビューを果たした西川可奈子さん。『私は絶対許さない』(18)では主演を務め、15歳で集団暴行された少女を体当たりで演じています。