安室透のプロフィール
『名探偵コナン ゼロの執行人』(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
名は安室透。年令は29歳。職業は私立探偵。初登場時はこのように名乗りました。身長・体重・生年月日・血液型などは公式には発表されておらず、定かではありません。
私立探偵として登場しましたが、ほかにふたつの顔を持ちます。そして「私立探偵・安室透」は仮の姿に過ぎないのです。その実態は黒の組織の構成員で、コードネームはバーボン……でもあるのですが、それもまた仮の姿。本来の姿は公安警察官・降谷零です。
「名探偵コナン・ワールド」
みっつの顔を持つ「トリプルフェイスの男」としてファンを集めた彼は「無敵のイケメン」と言えます。『名探偵コナン』作中でも園子や歩美が彼を指して「イケメン」と言っていますし、特技がたくさんあります。
喫茶ポアロでのアルバイトでは安室のサンドイッチが人気で店が繁盛しているようですし、テニスをする機会に巡り会ったときには見事な腕を見せ「ジュニア大会で優勝」の経歴を明かしました。
『名探偵コナン ゼロの執行人』完成披露舞台挨拶
ギターを弾くことができ、趣味でやっているというボクシングは悪人を一発KOできるほどの腕です。盗聴器の発見やピッキングという怪しい技術も持ち合わせていて、愛車RX-7を駆る運転技術もプロドライバー並み。
もはや「一体何者なのか」というスペック。この上、素行は穏やかでほがらか、少年探偵団の面々も慕うほど人当たりがよく、言葉も丁寧です。ただ、赤井秀一にだけは憤怒の炎を燃やし、普段の温厚さはうそのように消え去ります。その理由は……もう少し後の項でご紹介しましょう。
安室透の初登場は?
(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
安室透の初登場は、原作は単行本75巻FILE.9「プライベートアイ」、アニメは667~668話「ウェディングイブ」(前後編)です。レストランのウエイタ-として登場しましたが、実はそこで起きた事件の重要人物に雇われた探偵だった、という印象強い登場。
結婚式前夜の若いカップルはそれぞれに探偵を雇って互いに相手を調査していました。夫の方は妻の浮気を疑い、探偵が調べた結果、何と安室が相手と疑われていたのでした。しかし安室はその疑念を晴らし、しかも起きた事件も鋭く推理していきます。
『名探偵コナン 純黒の悪夢』
このエピソードではゲノム(遺伝子情報)について詳しく解説する役割を負っていて、「同じ型のDNAが現れる確率は4兆7000億人に1人」という知識を披露しています。一般人からすぐに出てくる数字ではありません。この点でもただ者ではないことがわかります。
ミステリアスな私立探偵として登場した安室はこのエピソードの結末でヘッポコ探偵の小五郎に弟子入り志願をしています。毛利探偵事務所の下階にある喫茶ポアロで既にアルバイトをはじめていて、事件の際には出て行く寸法です。
『名探偵コナン 純黒の悪夢』(C)2016 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
レストランの事件で「眠りの小五郎」の謎解きを見て名探偵だと信じたのか、それとも思惑があってのことか……ともあれ、安室透の活躍はここからはじまりました。
安室透の3つの顔! 安室透/バーボン/降谷零
(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
「トリプルフェイスの男」と呼ばれる安室透はその呼び名の通り、みっつの顔を持っています。あるときは私立探偵・安室透。あるときは黒の組織の探り屋・バーボン。そしてまたあるときは公安警察官・降谷零。しかしてその実体は……? 安室・バーボン・降谷のそれぞれについて詳しく見てみましょう。
■トリプルフェイス1:安室透
「名探偵コナン・ミステリー・レストラン」
初登場時は「私立探偵・安室透」を名乗っていたというのは、前項で述べた通りです。レストランのウエイターとしてアルバイトをしていましたが、それは私立探偵としての仕事をまっとうするため。
初登場時に関わった事件が落ち着いて以降はレストランはやめてしまったらしく、喫茶ポアロでアルバイトをしながら「名探偵・毛利小五郎の弟子」として事件があるたびにポアロを脱け出して現場に顔を出したり、私立探偵として自分が受けた仕事をこなしたりしています。
新エンターテイメント「名探偵コナン・ミステリー・レストラン」
肌は浅黒く、髪色は明るく、愛想はよく、作者・青山剛昌が言うには「ポアロではモテモテ」。料理・スポーツ・楽器をそつなくこなすさわやか青年というモテ男子の見本のような男性です。
しかし、ポアロのアルバイトはわりとひんぱんに早退して、同僚の梓1人ににあとをまかせてしまったりしているので、店長には文句を言われたりしていないかが心配になるところです。
■トリプルフェイス2:バーボン
© 2016 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
黒の組織で「探り屋」としての役割を負う人物です。当初は組織から逃亡した(と思われている)シェリーの行方を追って情報収集していて、そのために小五郎に近づきました。安室として小五郎の弟子に志願したのはこれが理由だったのです。
情報収集能力や洞察力は組織の中でも抜きん出ていて「探り屋」として一部で評価が高いようですが、ジンのように疎ましく思う者もいるようです。ベルモットと与することが多く、彼女と共通して秘密主義の部分を持ちます。
『名探偵コナン 紺青の拳』(C)2019 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
その一方、ベルモットの秘密を握っているらしく、それを楯に黒の組織の幹部であるベルモットと「個人的な」取引をしたことがあります。その秘密というのは組織に洩れたらベルモットの立場が危うくなるほどの重大な秘密です。
もしもベルモットが口封じにバーボンを殺害しても、それと同時に秘密がリークされる仕掛けをしているとのことで、下手に手を出せないように脅しめいたことも口にするしたたかな面もあります。
『名探偵コナン』-(C)2016 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
ジンはFBIの赤井秀一をひどく嫌っていますが、バーボンはそれ以上に強く嫌っていて、来葉峠で赤井が殺害されたことも疑っていました。それには大きな理由があるのですが、理由については次の項で解説します。