衝撃の問題作『ムカデ人間』シリーズとは?
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『ムカデ人間』シリーズとは、オランダの映画監督トム・シックスが手掛けたホラー映画。複数の人間の口と肛門をつなげた「ムカデ人間」を作ろうとするマッドサイエンティストの狂気と、彼の実験台となる男女の恐怖を描いた問題作です。あまりにもインモラルでグロテスクな描写から「トラウマ映画」とも呼ばれており、観客の中には気絶仕かけたり、吐き気を覚えたりする人もいたそう…。
イギリスやオーストラリアなどの一部の国で上映禁止されている本作。しかし、アメリカの国民的アニメ「サウスパーク」でもパロディとして紹介されたり、映画『キル・ビル』を手掛けた名監督、クエンティン・タランティーノから絶賛されたりと、本作を支持する声も多く挙がっています。
『ムカデ人間』シリーズのあらすじ※ネタバレなし
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『ムカデ人間』シリーズは、全部で3部作となっています。2010年に1作目の『ムカデ人間』、2011年に続編の『ムカデ人間2』、2015年に完結編の『ムカデ人間3』が公開されました。ここでは、それぞれのあらすじについてご紹介します!
■『ムカデ人間』あらすじ
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シャム双生児(体が結合している双子)の分離手術に携わっていたドイツ人の名医、ヨーゼフ・ハイター博士は、とある欲望を抱いていました。それは、人間の肛門と口をつなげて「ムカデ人間」を作るという、非常に残酷極まりないサディスティックなもの。
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『サイコ』 (C) APOLLO
ある日、アメリカから旅行にやって来たふたりの女性、リンジーとジェニーがハイター博士の元へ訪れます。ふたりが乗っていた車がパンクし、ハイター博士に助けを求めにやって来たのです。ハイター博士は、ふたりをムカデ人間の材料するために、ふたりをにこやかに受け入れます。そして、寝ているふたりを地下室に連れて行き、事前に捕まえた日本人のカツローの横に並べ、おぞましい実験を開始するのでした…。
■『ムカデ人間2』あらすじ
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ロンドンに住む知的障害の男性、マーティンは母親とペットのムカデと暮らしていました。地下駐車場の警備員として働くマーティンの唯一の楽しみは、映画「ムカデ人間」を観ること。毎日のように「ムカデ人間」を観ていくうちに、マーティンは実際にムカデ人間を作ってみたいという欲求を抱くようになります。その後、マーティンは仕事場である地下駐車場で人々を襲い、倉庫に監禁をするという挙行を繰り返すのでした。
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着実に計画を進めるマーティンですが、ムカデ人間の実験計画が書かれたファイルを母親に見つかってしまいます。母親にファイルとペットのムカデを捨てられそうになり、怒ったマーティンは母親を殺害。唯一の抑圧から解放されたマーティンは、欲望の赴くままにムカデ人間の実験を本格的に開始するのでした…。
■『ムカデ人間3』あらすじ
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アメリカにある大規模な監獄「ジョージ・ブッシュ刑務所」の所長であるビル・ボスは、囚人や秘書を非人道的に扱う独裁者。しかし、ビルの好き放題の運営方針より、刑務所の離職率や、退所した犯罪者の再犯率が高く、さらに医療費も膨大に膨れ上がり、州知事から解雇をいい渡されます。
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経営困難に悩むビルですが、映画「ムカデ人間」のファンである会計士のドワイトから「ムカデ人間」を作れば食費が抑えられて、囚人の暴動の抑制もできるという提案を受けます。初めは「バカバカしい」と拒否をするビル。しかし、自身が考えた囚人去勢作戦が失敗し、自身が囚人たちに犯されるという悪夢を見たビルは、ドワイトの提案を受け入れることに…。
『ムカデ人間』シリーズの世界観の違い※ネタバレ注意!
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カルト的人気を誇る『ムカデ人間』シリーズ3部作。実は、3作品とも全く異なった世界観で描かれているのです。ここでは、『ムカデ人間』、『ムカデ人間2』と『ムカデ人間3』の世界観の違いや、それぞれの見どころについてご紹介します!多少ネタバレを含みますのでご注意を!
■①3作目『ムカデ人間3』以外は”フィクション”だった⁉
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記念すべき『ムカデ人間』シリーズの第1弾『ムカデ人間』。マッドサイエンティストに捕えられた男女の恐怖を描いた本作ですが、その内容は架空の映画「ムカデ人間」を描いたものだったのです!
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さらに、続編である『ムカデ人間2』も、完結編である『ムカデ人間3』に登場するドワイトのお気に入りの作品として紹介されいてます。つまり、『ムカデ人間3』以外は「映画の中の映画」、つまり「フィクション」なのです。
ファンのなかには、どの世界もつながっているという「ループ説」を唱える人もいます。はたして、それぞれの世界は本当に別物なのでしょうか…?