『天気の子』ネタバレあらすじ
■家出少年・帆高
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
高1の夏に家出して、離島からフェリーで東京にやってきた16歳の男子高校生、帆高(ほだか)。
新宿で困窮生活を送った後、フェリーで出会っていた須賀を頼り、住み込みでオカルト雑誌のライター業を手伝うことに。
連日降り続ける雨の中、雑踏の新宿で帆高は自称17歳の陽菜(ひな)と出会います。
両親を亡くし、弟・凪(なぎ)と2人で都会の片隅で暮らす陽菜には、空に祈りを捧げると短時間その場を晴れさせる特別な能力があった。
怪しい仕事に連れていかれそうだった陽菜を帆高が救ったことで、2人は友人になります。
■お天気お届けします
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
2人は陽菜の特殊な才能「晴れ女」を生かして、ネット上で「お天気お届けします」というビジネスを始めます。
個人的な依頼から大きな花火大会などのイベントまで能力を発揮し、人々の喜びを受けて自分の存在意義を見出していく陽菜。
好調な晴れ女ビジネスと比例して陽菜には異変が…。
須賀とアシスタントの夏美は、オカルト雑誌の取材で「晴れ女」が「天気の巫女」と呼ばれていたこと、その使命が「人柱」だったという情報を入手。
その頃、帆高が起こした発砲事件を警察が突き止め、捜査の手が陽菜の家にも及びます。陽菜たちは児童相談所に保護されることになり、3人は大雨の中逃げることを決意します。
■天気の巫女
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
その夜、陽菜は身体が消え始めていることを帆高に告げ、翌朝には地上から彼女の存在は消え、天空の雲の上に飛ばされてしまうのでした。
そして陽菜が消えたのと引き換えのように、東京には強い日差しの夏が到来!
帆高は警察に捕まっても逃げ、陽菜が「晴れ女」の力を授かった代々木の廃ビルに向かい鳥居をくぐり、陽菜を雲の上から救い出すことに成功します。
その日から雨が降り続いた3年後…高校を卒業した帆高は、進学のために再び東京に上京し、陽菜と再会!
手を取り合い、これから一緒に歩んでいく未来を予感させるエンディングが感動的です。
『天気の子』かわいいヒロイン天野陽菜(あまの ひな)大解剖
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
ヒロインの天野陽菜は、16歳の誕生日が近い中学3年生ですが前年に母親を病気で亡くし、弟の凪とつつましく暮らしています。
生活を支えるために、年齢を偽って新宿のマクドナルドでアルバイトをしている時に、見るからに家出少年の帆高にビックマックを差し入れたのが、陽菜と帆高の出会いでした。
人柱として犠牲になって雨が降り続くのを止めることを背負う、並外れた使命感をもつ少女。
言葉としては出てきませんが帆高とはお互いに恋心を感じていて、エンディングでは再会を喜び抱き合っています。
①住まいはJR田端駅から徒歩圏内、線路近くのアパート
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
陽菜と凪が暮らしているのは、JR田端駅から徒歩圏内の線路を見下ろす高台にある、古いけれど洒落た外観のアパートです。
ここを帆高が訪れるシーンでは、線路が近いため電車が通るたびに地震のような揺れが起こり、帆高はびっくり!
明るく片付いた室内は、陽菜が一度は水商売のスカウトに乗ってしまったほど困窮している悲惨さはなく、陽菜と凪が助け合って楽しく生活している様子が見て取れます。
②陽菜の能力は100%の晴れ女
(C)2019「天気の子」製作委員会
陽菜の最大の特徴は、祈ると狭い範囲、短時間ではあるものの絶対に雨を止ませて晴れさせることができる「晴れ女」であること。
入院中の母親に付き添っている時に、病院の窓から雲間から一直線に差す日の光をみつけ、その光を追って代々木の廃ビル屋上の稲荷神社にたどり着き、「雨が止みますように」と強く強く願をかけながら鳥居をくぐったことで空と繋がり、「晴れ女」の能力を授かりました。
陽菜の「晴れ女」としての能力は祈って晴れさせることだけでなく、天候を操り雷をピンポイントで落とすこともできるエピソードも描かれています。
③晴れ女ってどんなもの?
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
いわゆる「晴れ女」は、大事なイベントの日は絶対に晴れる!傘を持たずに出かけても雨に降られたことがない!など、行く先々が晴れる女性のことを指します。
晴れ女はスピリチュアルな世界では、稲荷神社の稲荷系の自然霊を守護霊にもっていると言われ、そのことは映画の中で占い師が晴れ女についての取材で断言。
稲荷系の守護霊をもつひとは、龍神系などのほかの守護霊よりも願いを叶えるパワーが強く、天候でさえも変えることができるのかもしれません。
④占い師と神主の予言
(C)2019「天気の子」製作委員会
晴れ女について占い師が語ったのは「自然を左右する行為には必ず代償が伴います。天候系のちからを使いすぎると神隠しに遭うと言われてるの」。
この言葉の通り、陽菜は晴れ女の仕事に多くのパワーを使うたびに身体が透けて行き、地上から消えて雲の上に飛ばされてしまいます。
それは晴れ女としての使命があったからなのです。
天井に大きな龍神が描かれた神社の神主によると、昔存在した「天気の巫女」は天気を治療するのが仕事で、天と人とを繋ぐ細い線、願いを空に届ける特別な人間。
降り続く雨を止ませるため、日照りが続くと雨を降らせるために、「天気の巫女」は人柱となって地上から消え、天気を治療してきたのでした。
陽菜はこの事実を知り、雨を降り止ませることが使命だと感じてこの世界から去ってしまいます。
『天気の子』陽菜の青い石のチョーカーにはある意味が!
『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
陽菜がいつでも首に着けている青い石のチョーカーは、亡くなった母親の形見だったブレスレットを作り替えたもの。
このチョーカーは陽菜が雲の上に飛ばされた時にも着けていますが、帆高と空中を真っ逆さまに落ちたあと鳥居に倒れている場面では割れており、三年後に帆高と再会した時にはもう着けてはいません。
チョーカーが割れたのは「陽菜が天気の巫女としての役目から解放されたことを表している」と新海監督がコメントしています。
新海誠監督『天気の子』を語る