『ハウルの動く城』みどころ
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
『ハウルの動く城』は宮崎駿監督のスタジオジブリ制作の長編アニメのファンタジー超大作。
原作はダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー小説「魔法使いハウルと火の悪魔」で、映画後半は戦争シーンが付け加えられ原作とは違ったストーリーになっています。
興行成績は『千と千尋の神隠し』に続くジブリ史上で第2位を記録。
ヴェネチア国際映画祭オゼッラ賞を受賞、アカデミー賞にノミネート他、世界中で高い評価を受けました。

ジブリ人気映画作品の興行収入ランキングベスト20!【2019年最新版】
https://pickup.cinemacafe.net/articles/2501数多くのスタジオジブリの作品の中で、どの作品が一番売れているのか知りたくないでしょうか?今回は興行収入順にランキング形式で、スタジオジブリの20作品をまとめてご紹介します。人気作品は一目瞭然です!
『ハウルの動く城』はスタジオジブリ宮崎駿作品
撮影:Nicolas Guerin
『ハウルの動く城』には、荒れ地の魔女によって老婆になる呪いをかけられてしまった少女ソフィー、魔法使いのハウル、カルシファー、マルクルなど不思議で魅力的なキャラクターがたくさん登場。
生きる楽しさと戦争の愚かさを描いた、スタジオジブリの宮崎駿監督作品です。

金曜ロードショーで8/10放送!スタジオジブリ『ハウルの動く城』みどころ
https://pickup.cinemacafe.net/articles/1906魔法使いハウルと少女ソフィーを中心に、動く城で奇妙な共同生活を送る火の悪魔・カルシファーやハウルの弟子のマルクル、荒地の魔女たちが登場し、生きることの素晴らしさや戦うことの愚かさを描いた感動ファンタジー超大作。『千と千尋の神隠し』に続く、スタジオジブリ、宮崎駿監督作品。
『ハウルの動く城』曲は久石譲、主題歌は倍賞千恵子
『ハウルの動く城』の音楽を担当したのは、スタジオジブリ作品の音楽を多く手がける久石譲。
主題歌「世界の約束」を歌っているのはソフィーの声を演じた倍賞千恵子で、他にヒロイン役の声優が主題歌を歌ったのは『紅の豚』でジーナ役の声を演じた加藤登紀子だけです。
『ハウルの動く城』ネタバレあらすじ
ⓒ APOLLO
同年代の少女たちとは少しちがう、質素な生活を好む帽子屋のソフィーは、魔法使いハウルと関わったことで、荒地の魔女の呪いによって90歳の老婆に姿を変えられてしまいます。
ひとり荒れ地に出たソフィーは、そこで動くカカシの「カブ」を助け、カブが呼んできた「動く城」に出会うのでした。
城の暖炉には、ハウルとの契約に縛られて魔力で城を動かし続けることに文句を言う、火の悪魔カルシファーと、ハウルの弟子の少年マルクルが。
ソフィーは城の掃除を担当するとハウルに告げて、城に住みはじめます。
『ハウルの動く城』-(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
ハウルの魔法使いの元師匠で、王に仕えているマダム・サリマンは、悪魔と取引をして彼女の元を去ったハウルに、隣国との戦争に魔法で協力するなら悪魔と手を切る方法があるが、協力しなければ魔力を奪うと持ちかけます。
ハウルが協力を断ると、さらにサリバンは彼を襲い、その後も追い続けるのでした。
ハウルはサリマンから逃げ魔法でソフィーの帽子屋に引越し、そこにサリバンに魔力を奪われヨボヨボの老婆にされた荒れ地の魔女も住み着き、ソフィーたち家族の一員に。
家族を守るために戦うハウルを助けに行こうと、空襲を受けた町からソフィーたちは荒地の城に戻り、荒地の魔女はカルシファーの持っていたハウルの心臓に手を触れて、燃えてしまいます。
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
ソフィーが老婆とカルシファーに思わず水をかけると、カルシファーの魔力が消え城は崩壊。ソフィーは城の残骸と一緒に谷底へ落ちていき、扉の向こうの世界で子供時代のハウルのことを見ます。
元の世界では、瀕死の状態のハウルがソフィーを待っていました。
ソフィーが心臓を荒地の魔女から受け取り、元あったハウルの胸に戻すと、流星に戻ったカルシファーは飛び去り、ハウルも精気を取り戻します。
ソフィーのキスで呪いが解けたカカシのカブ、実の姿は隣国の王子で「国に戻って戦争を終らせる」と帰って行き、それを魔法で見ていたサリマンも、「このバカげた戦争を終らせよう」と決断。
自由になったはずのカルシファーも戻ってきて、ハウルとソフィーは恋人同士に。ハウルの動く城は家族を乗せて飛んでいくのでした。
『ハウルの動く城』ネタバレ謎考察
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
『ハウルの動く城』を観ていると、ソフィーの見た目の年齢がシーンによって変化することに気づきます。
90歳の老婆になったソフィーは、18歳だった時よりも言動も行動も自由になったように描かれているのは、もともと精神年齢が高いため生じていた周りとの違和感や、見た目のコンプレックスから解放されたからでした。
それとは逆にハウルを心から心配したり、ハウルのためにサリバンに意見するシーンで、ソフィーは18歳の姿に戻るのです。
これは大切なひとを守りたいという一心から、普段の自己評価の低さやコンプレックスを忘れ真剣にハウルのことだけを考えている姿のあらわれといえます。
ⓒ APOLLO
宮崎駿監督は「大切なのは彼女(ソフィー)が年を忘れること。」とソフィーの年齢が変化する理由を説明。
「長女だから」「妹みたいにきれいじゃないから」と、年齢だけでなく、ソフィーが抱えるコンプレックスや頑なさは、老婆の姿になったこと、ハウルとの出会いや新しい家族との生活の中で解消されていくのです。
『ハウルの動く城』に描かれている多様な家族像
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
『ハウルの動く城』の動く城では、ソフィーを中心に、ハウル、その弟子の少年マルクル、かかしのカブ、そして荒れ地の魔女だった「おばあちゃん」、犬のヒンが家族のようになって暮らしはじめます。
18歳〜90歳を行きつ戻りつする女性、若い男性、9歳前後の少年(子供)、高齢者、動物。
それぞれに血縁はないけれど、家庭内での役割とあたたかなやり取り、お互いの信頼感をもとにどこか「いびつ」でも家族として、この物語のあとも暮らしていくのが想像できる関係性です。
これは映画『万引家族』でも描かれていた「家族の多様性」で、宮崎駿監督はそれを2004年に先取りして作品に盛り込んでいたのでした。
『ハウルの動く城』のキャラクターと声優
■ハウル役は木村拓哉
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT