カンヌ国際映画祭で一番の注目作品!『BPM (Beats Per Minute)』

カンヌ国際映画祭で一番の注目作品!『BPM (Beats Per Minute)』

カンヌ国際映画祭の審査員長を涙させ、世界中の雑誌から惜しみない賞賛を受ける『BPM (Beats Per Minute)』のあらすじなどをご紹介します。


『BPM (Beats Per Minute)』の作品紹介とあらすじ

第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞と次点にあたるグランプリをW受賞し話題となっている、ロバン・カンピヨ監督『BPM (Beats Per Minute)』。

ロバン・カンピヨ /第70回カンヌ国際映画祭授賞式-(C)AYAKO ISHIZU

舞台は1990年代初めのパリ。エイズの感染による差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革に挑んだ実在の団体「ACT UP」の活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描きます。「ACT UP」のメンバーだったというカンピヨ監督自身の経験が物語のベースとなり、当時のゲイコミュニティを詳細に描写。

カンヌ国際映画祭の審査員長が絶賛!

ペドロ・アルモドバル監督-(C)Getty Images

本作はカンヌの下馬評で各誌軒並み高評価を獲得。パルム・ドールやグランプリと予想している媒体も多数目立ち、今回のカンヌで最も注目を浴びた作品といえます。

ペドロ・アルモドバル監督-(C)Getty Images

熱心なLGBT人権活動家でもある審査員長のペドロ・アルモドバル監督は記者会見で『BPM (Beats Per Minute)』がパルム・ドールを受賞しなくて悔しかったか? と聞かれ、「映画は素晴らしかった。最初から最後まで心を打たれたよ。でも審査は民主的な方法で行われた。いま言えるのはこれだけだ」と答えました。

ペドロ・アルモドバル(C)Getty Images

さらに、涙を流しながら「ロバン・カンピヨ監督の作品は、我々(審査員)の大多数が気に入っていた。きっとどの国でも成功を収めるだろう。ストーリーは何年も前に起こったことであり、これはLGBTの人々によって伝えられるべきである。不公平な世の中について語っていて、何人もの命を救った本物のヒーローたちをカンピヨ監督は描いてくれた。それには私たちも共感している」と続けてコメント。

監督、ロバン・カンピヨのコメント

『散歩する侵略者』70回カンヌ国際映画祭(C)Kazuko Wakayama

本作品でメガホンをとったカンピヨ監督は授賞式のスピーチで、「この作品は、エイズで亡くなられた方へのオマージュであるとともに、頑張って生きている方々を勇気づけるものでもあります。勇気を持って闘い続けている人、当時、命を懸けて(ACT UP)の活動を行った人を想い、この作品を作りました」と、企画の意図について明かしました。

『The Beguiled』第70回カンヌ国際映画祭にて (C) KAZUKO WAKAYAMA

さらに授賞式後の記者会見では、「とてもパーソナルな内容である本作を作るにあたり、感情的にならないように必死だった」と撮影当時を振り返る場面も。ACT UPのメンバーだった監督は、当時、エイズ治療薬を提供しないフランスの製薬会社を巡って、ミッテラン政権と闘った経験があります。「この時代を生きるヒーローを描きたかったんだ。10年間もこの感染症に耐えなければいけならず、世間に被害者として見られ、急に“病んでいるホモセクシュアル”として見なされながらも、何人もの命を救う行動を起こしたことは、英雄的だったと思う」(画像は全て第70回カンヌ国際映画祭の様子を伝える写真です)

「Variety」をはじめ各誌が絶賛!

リューベン・オストルンド監督/第70回カンヌ国際映画祭授賞式 -(C)AYAKO ISHIZU

すでに各誌で絶賛を受けており、「Variety」誌では「21世紀、世界的に、中でも特にゲイコミュニティに影を落としたヘルス危機を、アメリカ以外の視点から描いているのは稀で貴重。『フィラデルフィア』や『ダラス・バイヤーズクラブ』のような政治色の強いAIDSドラマと比べて熱が感じられる」と評し、「主人公のショーンとネイサンの優しく互いを支え合うロマンスは、それぞれの人間性の奥深い部分を見せてくれる」とコメント。

また、「IndieWire」誌は「感動的なラブストーリーであると同時に、社会的活動が無関心な人々の目を覚めさせるためにいかに有効的かを証明していて、政治的にも関心も呼ぶにちがいない!」、「VANITY FAIR」誌では「パルム・ドール候補に挙げられるのも納得! AIDS患者の数が増えているにも関わらず、1980~1990年代のトラウマが薄らいでいってしまっている中、きちんと配給およびマーケティングされることを願っている」と評しています。(画像は第70回カンヌ国際映画祭の様子及び出展された作品です)

『BPM (Beats Per Minute)』は年内に日本公開予定!

第70回カンヌ国際映画祭-(C)AYAKO ISHIZU

審査員長のアルモドバルも涙で絶賛を贈る、若者たちの愛と人生を描いた『BPM (Beats Per Minute)』は2017年内に全国で公開予定です!

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