まず、注目すべきはキャスト陣!その裏で...
『ゴースト・イン・ザ・シェル』本ポスター (C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
まず、注目しておきたいのは、エリート捜査組織・内務省公安9課メンバー(攻殻機動隊)。
■主演・主人公の草薙素子(少佐役)を演じた「スカーレット・ヨハンソン」
■少佐の上司である荒巻大輔課長には「ビートたけし」
■義眼と呼ばれる目が特徴のバトー役には、映画LUCYに出演「ピルー・アスベック」
■一見日本人!?初めて見た俳優さんという意見も多いトグサ役にはシンガポールの俳優「チン・ハン」
そして、ストーリー展開において押さえておきたい脇役、
■天才ハッカーでもある笑い男こと、クゼ役にはハンニバルなどに出演「マイケル・ピット」
■ドクターオウレイ博士役には、アカデミー賞女優の「ジュリエット・ビノシュ」
他に日本は!?
■モトコ母役「桃井かおり」
■モトコ役「山本花織」
■芸者役「福島リラ」が名を連ねています。
■「吹き替え」・「字幕」、どちらで見る?!
声優の田中敦子/『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹き替え版完成披露試写会
配役もさることながら、
主人公、草薙素子役「スカーレット・ヨハンソン」の日本語吹き替えには、これまで攻殻機動隊シリーズで草薙素子の声優を務めてきた田中敦子さんが担当しているのです!
アニメファンからすれば、「吹き替えで見るのか」・「字幕で見るのか」、重要なポイントの一つでもあるのではないでしょうか。
あらすじ①:サイバーテクノロジー発展の先には、サイバーテロ
スカーレット・ヨハンソン(少佐役)/『ゴースト・イン・ザ・シェル』 (C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
世界でただ1人、脳以外は全身義体の世界最強の少佐率いるエリート捜査組織公安9課。
ハンカ・ロボティックスの推し進めるサイバー・テクノロジーを狙う、サイバーテロ組織と対峙していく。捜査を進めるうちに、事件は少佐の脳にわずかに残された過去の記憶へとつながり、彼女の存在を揺るがす展開が立ちはだかります。
あらすじ②:戦うべきは、「サイバーテロ」なのか「自分自身なのか」
『ゴースト・イン・ザ・シェル』 (C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
常に犯罪と戦っていく事が素子の使命であり、公安9課の任務。
世界でただ1人だけ脳以外は全身義体である素子は、任務を遂行していくと共に自分の中の何かが動き始めます。そして、素子の何かが動き始める時、そこには「クゼ」という男がいるのです。
あらすじ③:ネタバレ!?鍵を握る「クゼ」という人物
Photo by Neilson Barnard/Getty Images
イケメン俳優でもあるマイケル・ピットが演じる「クゼ」とは一体何者なのか。そして、クゼが企んでいる事とは。クゼと素子との関係とは。天才ハッカーとして、「笑い男」としてクゼが鍵を握っているのかもしれませんね。
みどころ①:アニメが時代に追いついたのか!?ランドスケープデザイン(街・環境)
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
原作では、21世紀のSF的な未来を描いているのに対し、2017年の本作でどこまでビジュアルが追求されているかが、みどころポイントの1つ。
本作は、ハリウッドが誇る一線級のスタッフの技術力が不可欠でした。
製作総指揮のジェフリー・シルバーは、この実写化プロジェクトについて、強いこだわりをもって情熱を注いだといいます。「原作コミックやアニメの表現をすべてそのまま実写の映像に置き換えるのではなく、作品の精神に忠実ではありつつも、新たな領域へと推し進められるよう努めたよ。世界中にファンがいる作品に取り組むときは、ファンたちに心から敬意を払い、相手が期待するすべてを与えなければならないし、そのうえで新たなものを加えていくんだ」。
そして、その言葉を裏づけるように、撮影監督のジェス・ホールは「繊細なアニメの色使いを再現しようと証明をいろいろ工夫したよ」と語り、プロデューサーのマイケル・コスティガンもまた「アニメを実写に落とし込むために、ルパートとデザインチームが多くの時間を費やしていたね」とふり返っていることからも、それぞれが強いこだわりをもって本作に臨んでいた様子が伺えます。
みどころ②:攻殻機動隊と言えば、外せない!”透明人間”「光学迷彩」
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
「光学迷彩」といえば、原作から攻殻機動隊では外せないアイテムであり、名場面が様々あります。
今回も、光学迷彩で景色と完全に同化した少佐が戦い挑むシーンは見逃せません。
しかしながら、現代の技術ではまだまだ光学迷彩で景色と一体化する事は難しいです。
世界トップレベルの見事な映像技術で再現された少佐の光学迷彩シーンをデザインしたのは、ニュージーランドに拠点を置きVFXの最先端を行く「WETAワークショップ」。
『ホビット』シリーズ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなど手がけたことでも知られています。
この世界的に有名なデザイン・特殊メイク工房でクリエイティブ・ディレクターを務めるサー・リチャード・テイラーは、本作の話を聞いたときのことをふり返り、「アーティストとして、ファンとして、私たちはこのプロジェクトに参加せずにはいられなかったよ。原作は私たちWETAのみんなにとって大きなインスピレーションをもたらしてきた作品だし、そのキャラクターたちをアニメから取り出して、実写映画用の生きて動くキャラクターに作り上げるなんて機会は、想像もつかないほどのチャンスだったんだ!」と、いまも興奮冷めやらぬ様子でインタビューに答えていました。
みどころ③何といってもコスチュームが革新!印象的な「ロボット芸者」
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
本作冒頭に出てくる福島リラが演じた「芸者ロボ」は、原作で強いインパクトを残したキャラクターでもあります。
何より日本的な「和」をモティーフとしたコスチュームは美しいの一言!
衣装デザインを担当した『イノセント・ガーデン』『ハンガー・ゲーム FINAL』のバート・ミューラーは、「衣装は監督の視覚センスが根底にある」と説明するように、サンダース監督はデザインのあらゆる面に携わったという。また、衣装デザインでバートとタッグを組むカート・スワンソンが、チーム一丸となって本作に取り組んだ様子もうかがえます。
「伝統的、そして非伝統的な要素を混在させた。特に“帯”はとても伝統的だ。帯は従来の手法で作ったが、デザインは独自のものだ。電気回路のような模様で顔にも同じものがある」と、カートとバートは日本文化を基礎に新たなアイデアを加えたことを明かしています。
続けて「芸者(ロボット)のマスクはシリコンも考えたが、髪の毛も含めて硬質のものになった。美しい仕上がりだ」とも語っており、より妖艶さと不気味さが見事にマッチした芸者ロボットになっています。
マスクもさながら、着物から、帯、衿部分も細部まで凝ってます。
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
そしてこの「芸者ロボ」外見だけではなく、しっかりと「ロボット」なんです。
美しい外見から一変して顔が開く時は、本当にしびれます。
「特徴的で記憶に残るものを目指した」という監督のビジョンが伝わって来るものです!
まとめ
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.
原作を知っていても、知らなくても、一つの作品としてこれまでの「攻殻機動隊」とはまた異なる角度から見る事が出来るのではないでしょうか。「ゴースト・イン・ザ・シェル」(本作)に触れるコトで、「攻殻機動隊」にはまだまだ秘められた魅力があり、今後もその魅力を追い続けたくなりました。