天才チャゼル監督とハーウィッツの名コンビが贈る珠玉の名曲集!
『ラ・ラ・ランド』(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.
「ラ・ラ・ランド」の音楽を担当し、アカデミー賞「作曲賞」に輝いたのはジャスティン・ハーウィッツ。彼は、デイミアン・チャゼル監督とハーバード大学時代のルームメイトでした。それぞれ既に映画をつくりたい、映画のスコアをつくりたいという夢を持っていた二人は意気投合。在学中に『Guy and Madeline on a Park Bench』、そしてジャズ・ドラマーの師弟関係を描いて話題となった『セッション』でコラボし、本作が3つ目となります。
ジャズへの造詣がとっても深い二人。ライアン・ゴズリング演ずるセバスチャンを通して古き佳き40~50年代のジャズの魅力を語る一方、現代の感性を見事なバランスで取り入れて新しい音楽を作り上げました。さらにミュージカルの往年の名作を思わせるエッセンスやR&Bまで散りばめられ、まさにアメリカン・エンタテインメントの魅力が詰まったサウンドトラックです。
往年の名作ミュージカルへのオマージュ
『ラ・ラ・ランド』(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
映画の冒頭、カリフォルニアの太陽のもとでのエネルギッシュなダンスはミュージカルらしい迫力あるシーンで一気に引き込まれます。チャゼル監督とハーウィッツは、さまざまなミュージカル映画からの着想も、現代感覚で鮮烈に描きました。「アナザー・デイ・オブ・サン」は『ロシュフォールの恋人たち』というフランスのミュージカル映画、「ア・ラブリー・ナイト」は『雨に唄えば』や、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの映画を彷彿とさせます。
ジャズを楽しむ
『ラ・ラ・ランド』 Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
『LA LA LAND』(原題) Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
セバスチャンは、“ホーギー・カーマイケルが座っていた椅子”や“マイルス・デイビスが小便をした絨毯”などをコレクションしている筋金入りのジャズ愛好家。「ジャズは嫌い」と言っていたミアをライブハウスに連れていきジャズの魅力に引き込んでいきます。そんな二人の間に流れるオリジナルジャズナンバーの数々を聴けば、「ジャズってよくわからないな」と思っている方にも、素敵なきっかけとなるかもしれませんね。
「アナザー・デイ・オブ・サン」や「サムワン・イン・ザ・クラウド」のような明るいダンスナンバーから、「ハーマンズ・ハビット」や「サマー・モンタージュ」のようなクラシカルなジャズライブを思わせる曲までさまざまなジャズを楽しめます。
輝く星の街の夢追いびと「シティ・オブ・スターズ」
セバスチャンがピアノ弾き語りで歌い上げ、映画のなかで何度も登場する「シティ・オブ・スターズ」は、アカデミー主題歌賞を受賞しました!『ラ・ラ・ランド』の音楽は撮影と同時に録音されたものがベースになっていて、歌もピアノもリアル。ゴズリングは3カ月の特訓でピアノをマスターしたとのこと。すごいですね!
「シティ・オブ・スターズ」の作詞は、ベンジ・パセックとシャスティン・ポールという二人。夢を追う者たちの苦悩を綴っています。二人はこの曲の作詞家オーディションで発掘され、彼らの歌詞が監督や作曲家をインスパイアしたこともあって、そのまま全編の詞を担当したのだそうです。
R&B界のスター、ジョン・レジェンドもたっぷり聴いて!
『ラ・ラ・ランド』(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
『ラ・ラ・ランド』(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
一連の曲のなかで異色の存在となっているのが「スタート・ア・ファイア」。歌うのはグラミー賞シンガーで、『グローリー/明日への行進』の主題歌でアカデミー賞を受賞したこともあるジョン・レジェンドです。彼は映画のなかでは、古い友人であるセバスチャンを自らのバンド「ザ・メッセンジャー」に誘うキース役。このバンドでセバスチャンは興行的に成功しますが、彼が本当に愛するジャズよりもかなりポップな仕上がりになっていて、自身が「やりたい音楽とは何か」と葛藤することに。ミア(エマ・ストーン)との関係にも影を落とす重要な役割を果たす曲です。
クライマックス:感動の「オーディション」をじっくり聴きなおす
『ラ・ラ・ランド』 Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
多くのファンにとって強く印象に残るのは「オーディション(ザ・フールズ・フー・ドリーム)」。ミアが人生の岐路となったオーディションで歌った曲です。静かに語りかけるように、彼女の女優人生に大きな影響を与えた叔母について歌い出し、次第に夢に向かって歩む人たちへのメッセージに。エマ・ストーン渾身の熱唱が素晴らしすぎる!
Here’s to the ones who dream Foolish as they may seem
(どうか乾杯を 夢追い人に たとえ愚かに見えても)
Here’s to the hearts that ache Here’s to the mess we make.
(どうか乾杯を 心の痛みに どうか乾杯を 厄介な私たちに)
何度失敗しても、夢を叶えるため懸命に起き上がるミアのたくましさを表現し、透明感あふれる伸びやかな歌声が、私たちの心に響き渡ります。
『ラ・ラ・ランド』をライブ演奏で楽しむシネマ・コンサートも来日予定!
「ラ・ラ・ランド in コンサート」 La La Land /(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
なお、『ラ・ラ・ランド』の音楽と夢見るシーンが忘れられない人たちのために、シネマ・コンサートが予定されています。
「シネマ・コンサート」とは、映画のセリフや効果音はそのままに、巨大スクリーンで映画を上映し、劇中の音楽をフルオーケストラ+バンドが生演奏する迫力満点の大人のエンタメショー。
本作では、指揮に300公演を超えるシネマ・コンサートでタクトを振ってきたエリック・オクスナー、国内屈指の名門「東京フィルハーモニー交響楽団」、さらにジャズ・アンサンブルが加わる予定。詳しい日程は今後発表される予定なので、チェックしておきたいですね!
『ラ・ラ・ランド』オリジナル・サウンドトラックはこちら。
オリジナル・サウンドトラックは各オンラインストアで視聴・購入できます。
スコア盤はさらに映画のエッセンスをたっぷり楽しめる大充実の30曲収録!
そのほか、ピアノミニアルバム、ピアノ&ボーカルの楽譜なども発売されており、今年のクリスマスまでずっと楽しめるのではないでしょうか!
『ラ・ラ・ランド オリジナル・サウンドトラック』収録曲
1. アナザー・デイ・オブ・サン
2. サムワン・イン・ザ・クラウド
3. ミアとセバスチャンのテーマ
4. ア・ラヴリー・ナイト
5. ハーマンズ・ハビット
6. シティ・オブ・スターズ
7. プラネタリウム
8. サマー・モンタージュ/マデリン
9. シティ・オブ・スターズ
10. スタート・ア・ファイア
11. エンゲージメント・パーティー
12. オーディション(ザ・フールズ・フー・ドリーム)
13. エピローグ
14. ジ・エンド
15. シティ・オブ・スターズ (ハミング)