三男からドンへ『ゴッドファーザー』
アル・パチーノ-(C)Getty Images
タイトルのゴッドファーザーとはマフィアのボスの別名。『ゴッドファーザー』は、血縁者と仲間を何よりも大切にするコルレオーネと、彼のファミリーの姿を描いた不朽の名作です。アル・パチーノはコルレオーネの三男マイケルとして出演。物語の前半でコルレオーネが襲撃されて以降、敵を次々に射殺し、次作『ゴッドファーザー PARTⅡ』ではファミリーを率いるドンの地位にのぼりつめています。
元船乗りの男が相棒とともにアメリカを横断『スケアクロウ』
アル・パチーノ-(C)Getty Images
真逆の性格のふたりの男が、ヒッチハイクをしながらアメリカを横断するうち、徐々に心を通わせていくという物語。アル・パチーノは主人公のひとりである元船乗りのライオンに扮し、『フレンチ・コネクション』や『許されざる者』などで知られるジーン・ハックマンと共演しました。
真夏の銀行強盗『狼たちの午後』
アル・パチーノ-(C)Getty Images
舞台はニューヨークのブルックリン。実際の銀行強盗事件をモデルにした映画です。アル・パチーノは銀行強盗のソニーを熱演。第48回アカデミー脚本賞を受賞し、アル・パチーノは英国アカデミー主演男優賞に選ばれました。
のしあがることを渇望した男の栄光と破滅『スカーフェイス』
アル・パチーノ -(C) Getty Images
一攫千金を求めて仲間とともにフロリダにやってきたキューバ移民、トニー・モンタナの栄光と滅亡を描いたブライアン・デ・パルマ監督の作品。アル・パチーノが演じるのは、「鋼でできたタマ」(度胸がすわっているということ)を持つ素行の悪いトニー。彼の鋭い眼光と、当時としては珍しい過激な暴力シーンが話題になりました。
アル・パチーノ -(C) Getty Images
とくにラストシーンは衝撃的。多くの観客に強烈な印象を与えました。反社会的なイメージの強い本作ですが、因果応報、薬物使用のデメリット、仲間を信用することの大切さ(彼は仲間を信用しなくなったことにより破滅への道を踏み出します)など、さまざまな教訓を含んだ作品でもあります。
名演技で魅せ、アカデミー主演男優賞を獲得『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』
アル・パチーノ -(C) Getty Images
世界中から注目を集めるようになったアル・パチーノを主演に迎えたヒューマンドラマ。視力を失い、人生に絶望した退役軍人を演じています。
アル・パチーノ -(C) Getty Images
アル・パチーノはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞。盲目であることを表現するため、演技において瞳を一切動かさないという離れ技をやってのけました。
ロバート・デ・ニーロ×アル・パチーノ『ヒート』
なにかと対比されることの多いアル・パチーノとロバート・デ・ニーロのW主演によるクライムアクション映画。ロバート・デ・ニーロはギャングのボスであるニールを、アル・パチーノは彼らを執拗に追い続ける警部ヴィンセント・ハナを演じました。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロのふたりが並び立つ画はファン垂涎の豪華さ。
白夜のアラスカで不眠症に陥る刑事『インソムニア』
アル・パチーノ -(C) Getty Images
アル・パチーノ演じる捜査官ウィル・ドーマーが主人公のサスペンス映画です。白夜のアラスカにやってきた主人公は、自らを呪う過去と夜が訪れない状況から不眠症(インソムニア)に陥り、徐々に精神を消耗していきます…。クライマックスではアル・パチーノとロビン・ウィリアムス演じる犯人が対峙し、緊迫感のある攻防を繰り広げます。
どん底からのしあがったスター俳優、アル・パチーノ!
もともと貧しい家の出身であったアル・パチーノ。『ゴッドファーザー』に出演したことを機に世界から高い評価を受け、現在では押しも押されぬ超大物俳優としての地位を築いています。まだまだ彼の眼光は現役。今後もより一層の活躍を見せてくれることでしょう。