実験準備 学生アルバイトの面接
監獄における看守の囚人への暴行などは、生まれつきの性格がもたらすのか、それとも職務上の権利によって変化した人格のせい?フィリップ・ジンバルドーをリーダーとするスタンフォード大学の心理学チームは学生アルバイトを雇い、それぞれ囚人と看守に分け、実際の監獄を大学内に再現。看守と囚人の行動を実験します。
実験環境 大学内の監獄
面接を受けた学生アルバイトは犯罪歴がないかを調べられます。その多くは普通の学生です。日給は$15(現在の$90ほど)。ほとんどの学生は囚人を希望したようです。看守役と囚人役が決まり、大学の校舎に再現された監獄で2週間にわたる実験が準備されます。
実験開始 逮捕と収監
地元の警察の協力の下、囚人役の学生は逮捕され、大学の刑務所に送られます。
絶対服従 厳しい看守と囚人の反感
逮捕された囚人たちは鎖をつけられ、名前ではなく番号で呼ばれることになります。
看守たちは囚人に服従を求め、言うことを聞かない囚人には腕立て伏せなどの懲罰を与えます。そんな看守たちに反感を募らせていく囚人たち。
囚人と看守との対立
やがて一人の囚人がドアにベッドを立てて部屋から出ることを拒否します。
消火器で囚人を攻撃する看守たち。看守は反抗しないものに特権として良い食事を与えることにします。しかし、数人の囚人は大声で叫ぶなど異常な行動をとるようになります。
看守の暴走と囚人の悲鳴
囚人への罰則を強化する看守たち、実験から脱落する一人の囚人…。大学を訪れ、このような状況を目にした牧師は実験の異常性を指摘。教授たちは実験の継続をめぐり対立、しかし、リーダーのジンバルドーは継続を主張します。
実験の中止
しかし、対立は止まらず、看守たちは囚人への徹底的な服従を要求します。牧師だけではなくガールフレンドにまで実験の異常性を指摘され、ジンバルドーは実験の中止を決定します。
実験の結果
生まれつきの性格よりも権力が人格を変貌させると実験によって示されました。
映画では、普通の学生たちが恐ろしい看守に変貌する様子が描かれています。この実験は、ナチスドイツのユダヤ人収容所にいた普通の人間だった看守たちが権力に服従し、大虐殺を行ったというミルグラム実験(アインヒマン実験)の影響を受けています。
実験後の学生たちの意見、研究への評価は?
実験後に、教授と学生による意見交換が行われました。そこでは意外なコメントが飛び出します。
後世への影響
1971年に行われた後世に大きな影響を与えたこの実験を題材に、数多くの映画やテレビ番組が製作されています。