松本人志『しんぼる』
目が覚めると、そこは見知らぬ真っ白な部屋の中。状況が呑み込めず激しく混乱する水玉模様のパジャマを着たおかっぱ頭の男。部屋の壁には奇妙な出っ張りがあり、それを押すと次々と異様な状況が巻き起こります。
白い部屋の中にいる男と、再起をかけるメキシコのプロレスラーの様子が並行して描かれるコメディ映画です。
『しんぼる』 -(C) YOSHIMOTO KOGYO CO.,LTD.2009
松本人志の内に存在する想像力を限界まで引き出し、彼が表現できる笑いのすべてをこの一作に詰め込みました。くさいおならやプロレスラーの首が伸びるシーンは抱腹絶倒。
桂三度『さらば愛しの大統領』
桂三度監督作品。大阪府知事に就任した世界のナベアツが「大阪合衆国」として大阪府の独立を宣言…。
映画の冒頭に登場するあるメッセージが話題を呼んだお笑い映画。大阪の良さを強調した作品ですが、重要なシーンの多くは東京で撮影されています。
主演は宮川大輔とケンドーコバヤシ。ナベアツ演じる大統領を守る中、理解不能な状況に巻き込まれていきます。
松本人志『R100』
© 吉本興業株式会社
都内有名家具店に勤務する片山貴文には秘密があった。それは、謎のクラブ「ボンデージ」に入会してしまったということ。以降、様々なタイプの美女たちが片山の日常生活の中に突然現れ、彼をこれまで味わったことのない世界へと誘っていった。しかし内容は次第にエスカレートしていき、女性たちは彼の職場や家庭にも現れるようになる。耐えられなくなった片山はプレイの中止を求めるが、一向に受け入れられない。さらなる予測不能の事態が次々と巻き起こる中、果たして彼の運命は…?
『R100』-(C) 吉本興業株式会社
2013年公開。大森南朋の異様な表情と大物女優たちのボンテージ姿が見どころ。タイトルのR100とは「この映画は100歳を超えた映画監督が撮影した映画で、それゆえに内容が理解不能なのだ」という、現実的にありえないことを意味する象徴的な単語ですが、マノエル・ド・オリヴェイラや新藤兼人など、100歳を超えてなお現役でメガホンをとっていた映画監督は存在します。
品川祐『漫才ギャング』
©2011「漫才ギャング」製作委員会
結成10年目にもかかわらず、一向に売れないお笑いコンビ“ブラックストーン”。ボケ&ネタ作りを担当する飛夫ですが、相方から解散を告げられたことにより、自暴自棄に。結果トラブルに巻き込まれ置場送りになってしまいます。そこで出会ったのはストリートギャングと乱闘の末、留置所へ送られてきた龍平。トレッドヘアーにタトゥーだらけの龍平に初めはビビるもの、彼のツッコミの才能に気づいた飛夫はお笑いコンビを組むことを提案――。
品川ヒロシが自著の同名小説を映画化。自身が監督と脚本を担当。
『漫才ギャング』 -(C) 2011「漫才ギャング」製作委員会
映画監督としても認知されている品川祐の監督作品。留置場で偶然出会ったふたりが漫才に興じるという構図は、過去に松本人志が制作した短編映像「ビジュアルバム」の中の作品「いきなりダイヤモンド」に類似しています。
木村祐一『ワラライフ!!』
お笑い芸人一多彩な男と称される木村祐一監督作品。ありふれた家庭に焦点をあて、幸せとは何か、人生とは何かを問いかけます。言うならば吉本芸人版の『歩いても 歩いても』でしょうか。是枝裕和監督の名作との違いを探してみるのも面白いかもしれません。
笑いたいときにはこれらの映画をどうぞ!
『R100』最新ポスタービジュアル (C) 吉本興業株式会社
気分が落ち込みがちなときや笑いたいときは、ご紹介したこれらの作品をご覧になってみてはいかがでしょうか?